出版社内容情報
「バガボンド」を自称していた若き日のゲバラの書簡集。
医者の資格を得たゲバラは、ベネズエラのらい病院で働くためにアルゼンチンを出国した。旅の行く先々で、ゲバラは両親、叔母などの家族、心を許した友に宛てて、頻繁に手紙を書いた。日記を書くのと同じように手紙を書く《記録魔》のようなゲバラ、それを永久保存していた《保存魔》のような家族によって、この書簡集は明るみに出ることになった。
旅の途中、ゲバラは進路を変え、革命的激動のさなかにある中米グアテマラに向かう。そこを追われ、メキシコに赴いたゲバラを待っていたのは、カストロとの運命的な出会いだった。
1997年に出版し、特に若者から大きな支持を得た『チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記』の続編にあたる書簡集です。幅広い層に受け容れられる内容と思います。
内容説明
「バガボンド」を自称していた、若き日のゲバラの書簡集。「医者になる、研究者になる」とふるさとの親に書き綴りながら、メキシコでのカストロとの運命的な出会いを経て武装ゲリラ訓練に励んでいた頃のゲバラの心の鼓動・おののき・ゆらぎ・確信を明かす、一時代の証言。
目次
第1章 「ボリビア―戦いの舞台」
第2章 「グアテマラほど民主的な国はない」
第3章 グアテマラ、及び米国の労働者階級に関する考察
第4章 「中道は裏切りの一歩手前…」
第5章 「特にハバナに興味を持っています。」
第6章 「ペロンの失脚のせいでひどく落胆しています。」
第7章 「米州全体で戦闘が起きるでしょう…」
第8章 「ある若いキューバ人指導者に、運動に加わらないかと誘われました…」
第9章 「非合法活動の空気」
第10章 「残っているのは最後の部分だけです…」
著者等紹介
ゲバラ・リンチ,エルネスト[ゲバラリンチ,エルネスト][Guevara Lynch,Ernesto]
1900~1987。アルゼンチン、ブエノスアイレスで、アイルランド系の家系に生まれる。大学では最初は工学、次に建築を学ぶ。建築技師、マテ茶農園経営、造船業などの仕事に携わる。スペイン系のセリア・デ・ラ・セルナと結婚し、後年革命家チェ・ゲバラとなる長男をはじめ5人の子どもをもうける。チェの死後、手元に遺された膨大な量の書簡や日記をもとに、チェの伝記の前編『わが息子チェ』と後編『米州の兵士、行ってまいります』をまとめる。晩年はキューバに暮らした
棚橋加奈江[タナハシカナエ]
1971年岐阜県大垣市に生まれる。ラテンアメリカ地域研究、開発経済学を専攻した。1995~96年、メキシコに留学
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感想・レビュー
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波 環
uburoi