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内容説明
コロナ禍中、「ダイヤモンド・プリンセス号」に乗船していた著者が綴った、船内隔離の恐怖の30日間の体験と自宅待機期間の記録。今そこにあるコロナウイルス感染と将来の危機のために伝えたい必読のメッセージ。
目次
第1章 船内隔離生活(横浜港 大黒ふ頭からダイヤモンド・プリンセス号に夫と乗船―2020年1月20日(月)
鹿児島、チャンメイ、カイラン、基隆―2020年1月21日(火)~31日(金)
香港上陸の検疫所で―2020年1月25日(土) ほか)
第2章 経過観察期間(経過観察期間が始まる―2020年2月20日(木)
「寿司食って新幹線で帰る」と発言した男性―2020年2月21日(金)
医療体制について―2020年2月22日(土) ほか)
第3章 経過観察期間後(下船後3週目 隔離開始後5週目 隔離政策は成功したのか―2020年3月11日(水)
下船後5週目 隔離開始後7週目―2020年3月25日(水)
下船後6週目 隔離開始後8週目―2020年4月1日(水) ほか)
第4章 漂流する日本丸
著者等紹介
矢口椛子[ヤグチカコ]
1950年東京生。立教大英米文学研究科修士課程修了。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科中退。横浜市の私立高校に27年間英語専任教員として勤務。NGOにて通訳翻訳業務のかたわらエージェントを通して通訳業務。現代俳句協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中峰和
6
連日カウントされる新型コロナ感染者数。日本にこの感染病の恐怖を一気に加速させたのはダイヤモンド・プリンセス号のニュースだった。本書には船内に隔離された30日間の記録が綴られている。元英語教員の著者は船内のメッセージが直接聞き取れる英語力があるので、下手な通訳から情報を得る他の日本人より船長に好意的だ。それに比べ政府の無能・無策に憤りを覚える。国民が固唾をのんで見守る中、安倍は会食三昧だったという事実が残る。前回同様、体調を理由に辞任した安倍だが、コロナと桜を見る会が政権の寿命を縮めたとの見方もできる。2020/12/06
多津子
3
タイトルに悪意がある。感染対策での隔離は2週間で、この30日間には前半の旅行期間も含まれている。大変な目にあったのはわかるが、普通に楽しんでいた旅行期間も含めるのはどうかと思う。乗客の心情は外の人間が同じように理解することは無理だ。野次馬根性と自分が同じ立場になった時の対処法を模索したくて読むのだから。自分たちの要望を伝えるのは重要だ。そしてマスコミに伝手のある方は強いな。https://booklog.jp/users/tatsuchaba/archives/1/47726143462021/05/30
二人娘の父
1
日本における初めての新型コロナウイルス感染者が報告されてから1年。ごく初期のころ、大きく報道され、日本中の関心を集めたダイヤモンド・プリンセス号。その乗船者による、30日間におよぶ船内隔離とその後の生活が描かれた日誌であり、あの時、何が起きていたのかを振り返る上で貴重な記録。感染拡大が収まらない現在、あらためて振り返ることができる貴重な記録でもある。一読して思うのは乗船者の人権という視点から見て「いま何が起きているのか、これからどうなるのか」という情報不足の深刻さである。乗船者はよくぞ持ちこたえたと思う。2021/01/16
風鈴
1
実際に乗船していた人の体験談なんで、貴重です。外国船長が色々話していたので、作者が英語を堪能なため、細かいニュアンスが解ることで、なるほどとうなずくこともありました今年は色々ありましたけど、結構緊張した一年でした。父親も人工透析していますから。2020/12/31
卓ちゃん
0
健康も人権も命も無視され、満足な情報も与えられることなく隔離され続けた乗客の告発である。「いまだに、政府の無策どころか無謀な政策に国民は右往左往している。これはひとえに政府が経験から学ばないという態度に起因していると思う。ひとつひとつの出来事を大事に受け止めて次に生かすという姿勢が欠如していることをダイヤモンド・プリンセス号の乗客として痛感せざるをえない。」ごもっともです。2020/12/01