内容説明
「エナクトメントの臨床的な有効性」を探る。転移‐逆転移、アクティングアウト、相互交流、投影同一化、等、精神分析の重要な臨床概念を学び、「相互交流と技法の問題」を探求する。エナクトメントは治療効果を証明する始まりである。本書では、フロイトの転移論から始まり、エナクトメントの理論的発展と臨床的意義を検討する。複雑な治療関係における行動の意味を探り、米国を中心とした文献を精選。治療効果や概念の必要について多角的に論じている。
目次
1 フロイトのエナクトメントとの苦闘(スティーヴン・J・エルマン)
2 アクティング・アウトの一般的諸問題(フィリス・グリーネーカー)
3 逆転移と役割―応答性(ジョゼフ・サンドラー)
4 アクティング・アウト:概念の再考(デイル・ボウスキー)
5 逆転移のエナクトメントについて(セオドア・J・ジェイコブズ)
6 エナクトメントの臨床上および理論上の諸相(ジェームズ・T・マクローリン)
7 エナクトメントのもつ喚起力(ジュディス・フィンガート・チューズド)
8 精神分析の成功事例において逆転移のエナクトメントが果たした役割(オーエン・レニック)
9 精神分析的相互作用の進退きわまった状態:オーエン・レニックの章の考察(スタンレー・グランド)
10 エナクトメント:それは何なのか、だれのものなのか?(ハリエット・I・バセックス)
11 エナクトメントは有用な概念か?(ポーラ・L・エルマン)
12 患者、セラピスト、およびスーパーバイザーに洞察をもたらすエナクトメント(フォンヤ・ロード・ヘルム)
13 性格のエナクトメントにおける行為の固着:発達的な退行を見つけ出す(ナンシー・R・グッドマン)
14 エナクトメント、転移、そして分析上の信頼(スティーヴン・J・エルマン)
著者等紹介
妙木浩之[ミョウキヒロユキ]
1987年、上智大学文学院博士課程満期退学。佐賀医科大学助教授、久留米大学教授を経て、東京国際大学人間社会学部教授
津野千文[ツノチブン]
1969年東京生まれ。看護師、公認心理師。現在、医療法人社団雄心会山〓病院勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme




