内容説明
罪を犯した女性たちは、どこでどのように間違えて犯罪に至ったのか?犯罪に走るまでの人生は、どのようであったのか?自身が犯罪に走ってしまった、あるいは走っていることをどのようにみなしているのか?犯罪に至った自分をどう思っているのか?本書では、筆者がインタビューを行って得た当事者の語りを紹介していく。いずれも、匿名を条件に公表する許諾を得、一般ではなかなか触れることが難しい貴重な資料である。心理臨床家のうち、非行や犯罪に走る人にターゲットを当てている人はそれほど多くはない。自分の領域とは接点がないと思っている方もいるかもしれないが、疾患を抱えていることによる「生きづらさ」が非行や犯罪の促進要因になっていることもある。人として質を保った生活を送るためには、就労支援や住む場所といった多角面からの支援が有用であることを本書を通じて伝えたい。
目次
犯罪に走った人の語り
途中までは「良い子」だった女性
わが子と離れた生活を余儀なくされている薬物依存女性
結婚しても母親の呪縛から逃れられない女性
家族の借金返済を買って出て、万引きを繰り返すに至った女性
世間知らずで反社会的な人に利用されてしまった女性
生きづらさを理解されずに失敗を繰り返す女性
児童自立支援施設経験者のその後
投資の話を持ちかけて数百万円を騙し取った元行員
あるAV女優のその後
身体を壊したことを機に転落した女性
置き引きで全国行脚してきた女性
暇があるとギャンブルをしてしまう女性
夫の認知症の進行を恐れて殺めた女性
女性犯罪者の語りを通してみて
著者等紹介
藤野京子[フジノキョウコ]
早稲田大学文学学術院教授。東京、八王子等の少年鑑別所鑑別技官、法務総合研究所室長研究官等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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