出版社内容情報
著者は,50年以上に及ぶ臨床経験をもつ,わが国に於ける児童精神医学の泰斗である。その臨床姿勢は,現場で子どもの生活をまるごと援助することに一貫しており,わが国最初の精神科思春期外来を開設したことでも知られる。
本書の中心をなす論考「私説 児童精神医学史」は,内外の文献を渉猟し,自らの臨床体験と結びつけることで,改めて歴史を辿るという行為の大切さを説いている。また,自らも阪神・淡路大震災を経験した立場から,子どもと災害について論及した章は説得力に満ちたものである。
「子ども観」は時代とともにさまざまに移ろい,不登校やひきこもり,発達障碍という枠組みも社会変容に沿って新たに捉え直されなければならない。清水は,「〈病気・症状・障害〉に視点を限局させてはならぬ」と繰り返し指摘し,「子どもの暮らしをまるごと視野に入れることが臨床家に求められている」と強調してきた。そのような臨床態度を,著者は〈子ども臨床〉という表現へ集約させてきたのである。
清水 將之[シミズ マサユキ]
著・文・その他
内容説明
著者は、五〇年以上に及ぶ臨床経験をもつ、わが国に於ける児童精神医学の泰斗である。その臨床姿勢は、現場で子どもの生活をまるごと援助することに一貫しており、わが国最初の精神科思春期外来を開設したことでも知られる。本書の中心をなす論考「私説 児童精神医学史」は、内外の文献を渉猟し、自らの臨床体験と結びつけることで、改めて歴史を辿るという行為の大切さを説いている。また、自らも阪神・淡路大震災を経験した立場から、子どもと災害について論及した章は説得力に満ちたものである。
目次
第1部 子どもの未来を考える(子どものこれから、日本では;不登校の歴史;子どもと災害)
第2部 歴史という座標軸で子どもを考える(私説 児童精神医学史;子ども観と文化の移り行き;子ども史略年表)
著者等紹介
清水將之[シミズマサユキ]
1934年3月31日、兵庫県生まれの児童精神科医。三重県特別顧問(健康福祉部)。1960年大阪大学医学部卒業、35年同大学院修了、医学博士。大阪府立中宮病院、大阪大学医学部、名古屋市立大学医学部、三重県立こども心療センターあすなろ学園で働いた後、現職。その間、日本児童青年精神医学会理事長・会長、日本精神病理学会理事・会長、NPO法人三重いのちの電話初代理事長、三重県立看護大学理事などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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