- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 精神医学
- > 虐待・トラウマ・PTSD
出版社内容情報
本当に,過去に立ち向かう必要はあるのか。クライエントに優しいオハンロン流トラウマ克服法,4つのアプローチ。
トラウマを解消するためには,そのトラウマになった過去と向き合い,何度も追体験することが必要だとされてきた。その追体験の過酷さから,トラウマを克服するのは困難だとされてきたのだ。
本書は,オハンロンが「解決指向」「未来指向」「可能性療法」「インクルーシブ」「スピリチュアリティ」「エリクソニアン催眠」「ストレンスグス」「ポジティブ・サイコロジー」等といった枠組みや概念を通じて提示してきた臨床に関する豊かなアイデアや手法をトラウマ解消のために生かした,臨床家向けの実践書である。
彼はトラウマを解消するために必要だとされてきた過去への焦点化や追体験を必要としない,クライエントに優しいトラウマ克服法を画期的な4つのアプローチに整理した。どのアプローチが希望の光となるかはクライアント次第。今までいろいろなトラウマ解消法を試してきて効果がなかったクライエントのために試してほしい,トラウマへの4つのアプローチ。
さらにポスト・トラウマティック・サクセス(外傷後成功)の考え方についても解説。
トラウマとその治療に関する4つの神話
神話#1:トラウマを経験した人は皆,PTSDを発症する
神話#2:PTSDを発症した人はセラピーによってのみそれを解消できる
神話#3:トラウマを追体験させて,それを同化させるような援助を行う,長期間に及ぶ除反応セラピー(abreactive therapy)が最も効果的なアプローチである
神話#4:トラウマはネガティブな結果しかもたらさない
この神話ははたして正しいのだろうか? 間違っているのだろうか?
本書がその謎を解き明かす。
イントロダクション:
ブリーフに,丁寧にトラウマを解消する4つの新しいアプローチ
第1章
内容説明
本当に、過去に立ち向かう必要はあるのか。クライアントに優しいオハンロン流トラウマ克服法、4つのアプローチ。
目次
第1章 インクルーシブセラピー―脱価値化された体験を再生する
第2章 未来による牽引―未来が現在をもたらすことを知っていましたか?
第3章 ボトルの形状―トラウマによって形成されたパターンを変える
第4章 再結合(再び繋がること)―トラウマの後の解離と断絶に挑戦する
第5章 ポストトラウマティックサクセス―危機を通り抜けて成長する
著者等紹介
オハンロン,ビル[オハンロン,ビル][O’Hanlon,Bill]
心理療法家、講演家、著述家。セミナーや研修プログラムを開催している。米国の人気テレビ番組「オプラー・ウィンフリー・ショー」にも出演
前田泰宏[マエダヤスヒロ]
1979年関西学院大学大学院文学研究科心理学専攻博士課程前期課程修了(文学修士)。財団法人住友病院心療内科心理療法室(現在、臨床心理科)臨床心理士、奈良大学社会学部人間関係学科助教授を経て、奈良大学社会学部心理学科教授
内田由可里[ウチダユカリ]
神戸女学院大学文学部英文科(文学士)および米国Texas Woman’s University(心理学専攻)卒業後(文学士)、1999年関西学院大学大学院研究科博士課程前期課程(教育学)修了(文学修士)。財団法人住友病院メンタルヘルス科での非常勤の臨床心理士勤務等を経て、2010年4月より「メンタルヘルス相談室オフィスうちだ」を開業。クレオ大阪女性総合相談センター(財団法人大阪市女性協会)カウンセラー、大阪府スクールカウンセラー、(株)商船三井委託カウンセラーとしても勤務中。各種公共機関にてストレスマネージメント関連のセミナー講師も務めている。臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。