出版社内容情報
本書は,ADHDを抱えている成人の治療開始から治療終結後のサポートまでを,順を追って説明する。
本書は,ADHDを抱えている成人の,?@日常の困難と?Aその治療法,さらには?Bその治療法の根拠の検証と?C症例呈示,?D治療過程の問題点,?E治療終結後のサポートまでを順に追って説明する。
ADHDは,その症状を抱えながら,成人になるまで診断されずにきた人も多いので,正確に診断すること自体が治療的介入の第一歩となる。また,その中でそれまでの困難点を自分の性格の弱さや愚かさのせいにしている人も少なくなく,確立された神経生物学的障害が原因になっていることを知ることで,自責感から解放され楽になる人も多い。
さらに,本書では,ADHDの治療法として,認知行動療法と薬物療法の併用を仕方を詳しく説明している。100%再発を繰り返すといわれるADHDに関わる臨床家の方に是非ご一読いただきたい。
また,日常の些細な困難を感じている方,またその周りにいる方にも,手にとっていただきたい1冊である。周りのサポートにより,本人の負担は明らかに軽減することを本書では証明している。
序文
謝辞
日本語版への序文
第1章 成人期のADHD―その診断,症状,病因,評価
第2章 治療のひな型―成人期のADHDに対する認知行動療法と薬物療法
第3章 成人期のADHDに対する認知行動療法と薬物療法研究の概要
第4章 臨床における事例
第5章 治療を困難にする要因
第6章 治療の継続とフォローアップ
付録1 成人期のADHDに関する情報を得るためのリソース
付録2 典型的な成人期のADHDに対するCBTセッションの構成
付録3 20回コースの成人期のADHDに対するCBTの概要
付録4 ADHDの治療に使用する薬物
参考文献
【著者紹介】
武田俊信
1962年札幌生まれ。東北大学医学部卒業。
東京大学医学部・大学院医学系研究科脳神経医学専攻,
フィリアデルフィア小児病院留学を経て,
現在,龍谷大学文学部臨床心理学科教授。
坂野雄二
1973年,神戸大学教育学部教育心理学科卒業。
1980年,筑波大学大学院博士課程心理学研究科心理学専攻修了。
千葉大学教育学部助教授,早稲田大学人間科学部教授を経て,
現在,北海道医療大学心理科学部教授,心理臨床発達支援センター長
金澤潤一郎
1999年,久留米大学法学部法律学科卒業。
2006年,北海道医療大学心理科学部臨床心理学科卒業。
2008年,北海道医療大学大学院心理学研究科修士課程修了。
現在,札幌はな発達クリニック心理士,北海道医療大学心理科学部助教。
内容説明
ADHDを抱えている成人の、日常の困難とその治療法、さらにはその治療法の根拠の検証と症例呈示、治療過程の問題点、治療終結後のサポートまでを順に追って説明する。また、ADHDの治療法として、認知行動療法と薬物療法を併用する際の具体例と役割の違いについて、事例を通して詳しく説明している。
目次
第1章 成人期のADHD―その診断、症状、病因、評価
第2章 治療モデル―成人期のADHDに対する認知行動療法と薬物療法
第3章 成人期のADHDに対する認知行動療法と薬物療法の研究の概要
第4章 事例検討
第5章 治療を困難にする要因
第6章 治療の継続とフォローアップ
著者等紹介
武田俊信[タケダトシノブ]
1995年、東北大学医学部卒業。東京大学医学部・大学院医学系研究科脳神経医学専攻、フィラデルフィア小児病院留学を経て、龍谷大学文学部臨床心理学科教授
坂野雄二[サカノユウジ]
1973年、神戸大学教育学部教育心理学科卒業。1980年、筑波大学大学院博士課程心理学研究科心理学専攻修了。千葉大学教育学部助教授、早稲田大学人間科学部教授を経て、北海道医療大学心理科学部教授、心理臨床発達支援センター長
金澤潤一郎[カナザワジュンイチロウ]
1999年、久留米大学法学部法律学科卒業。2006年、北海道医療大学心理科学部臨床心理学科卒業。2008年、北海道医療大学大学院心理科学研究科修士課程修了。現在、札幌はな発達クリニック心理士、北海道医療大学心理科学部助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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