喪失と悲嘆の心理療法―構成主義からみた意味の探究

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  • サイズ A5判/ページ数 334p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784772409803
  • NDC分類 146.8
  • Cコード C3011

内容説明

死別、離婚、失業、自然災害、レイプ、身体疾患、等、「悲しみに期限などない。しかし、悲しむこととは、喪失によって揺らいだ意味世界の再確認、あるいは再構成を必然的にもたらす」。本書は、愛する人を失った人への心理的援助(グリーフ・カウンセリング)について、構成主義とナラティヴ・セラピーの知見を取り入れ、さらに社会心理学的概念を援用しながら包括的かつ実践的に述べたものである。人が喪失に遭遇したときに意味を作り出す、という構成主義的な視点から、フロイトの悲哀モデルの考察に始まり、悲嘆の果たす効果、虐待とトラウマの関係、二次的外傷性ストレスなど、死別に苦しむ人々の臨床課題が詳述されている。死別、喪失、悲嘆といった問題にかかわる心の専門家、愛する人を失った後の人生の変遷に向き合う遺族を支援する臨床心理士、カウンセラー、ソーシャルワーカー、緩和ケアやホスピスの専門職の人々が現場で使うことのできる臨床書である。

目次

意味の再構成と喪失
第1部 地盤を壊す:新たな悲嘆理論に向けて
第2部 関係性を再び確立する:文脈とつながり
第3部 トラウマを超える:喪失後の成長
第4部 ストーリーを癒す:研究と内省
第5部 この世界と再び交渉する:悲嘆療法で意味を作り出す

著者等紹介

ニーマイアー,ロバート・A.[ニーマイアー,ロバートA.][Neimeyer,Robert A.]
Ph.D.メンフィス大学

富田拓郎[トミタタクロウ]
1997年早稲田大学大学院人間科学研究科健康科学専攻博士後期課程満期退学。博士(人間科学)。臨床心理士。マルチシステミック・セラピー(MST)認定スーパーバイザー。国立精神・神経センター精神保健研究所流動研究員、科学技術振興事業団科学技術特別研究員、東洋英和女学院大学非常勤講師、東京都スクールカウンセラーを経て、現在、国立精神・神経センター精神保健研究所司法精神医学研究部研究員、首都大学東京非常勤講師

菊池安希子[キクチアキコ]
1995年東京大学大学院医学系研究科保健学専攻博士課程単位取得済み退学。博士(保健学)。臨床心理士。明治学院大学非常勤講師、国立精神・神経センター精神保健研究所流動研究員、東京大学保健センター助手を経て、現在、国立精神・神経センター精神保健研究所司法精神医学研究部室長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZUKI

8
精神的に追い詰められ喪失した体験をしてコレを読むと良く理解出来ます。自分の精神的強さや育ってきた事等で人それぞれですが、喪失する前の出来事に対し解決方法が分かってるから問題ないパターンと体験した事が無くてどうしよう?と迷ってそのものが起きて分からなくなり、混乱して負のスパイラルに陥っている事すらも分からなくなる。しかし苦しいが向き合わなければ解決は不可能でもあり同時に自身がケタ違いに強くなるための大切な事と言えます。しかし諸刃の剣という苦しい状態に陥るので無理は禁物ですね。2016/09/09

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