内容説明
行動療法は「方法」で構成されている治療法であり、他の多くの精神療法のように「意味」で構成されている治療法ではない。病理理論や大きな人間理論に基づかない行動療法は、それだけではたんに技術の体系にすぎないのである。しかしそれらの「方法」を、少しでも苦痛が軽くなるように、生活しやすくなるようにといった臨床の目的に向けて、具体的に、ていねいに、患者とともに考え、個別に工夫して用い、役立てることで、初めて精神療法としての意味や価値を生ずるのだ、と著者は述べる。本書では、そのような視点から、行動療法理解の基本、身につけるべき技法、治療の進め方等が豊かな症例とともに平明な言葉で詳述されており、著者ならではの行動療法治療の実際を学ぶことができる。
目次
日常臨床における行動療法・行動療法をすすめる技術
第1部 行動療法理解の基本(行動療法を臨床のはしばしで用いるための行動療法理解;行動療法を構成している技法と理論)
第2部 技法を知る(技法・変容技術;技法・対象認識把握技術)
第3部 治療をすすめる(行動療法のすすめ方)
第4部 方法としての行動療法(行動療法の経験と展開;わたくしの治療法)
著者等紹介
山上敏子[ヤマガミトシコ]
1962年九州大学医学部卒業。1963年九州大学医学部神経精神医学教室入局。1969年~1970年米国テンプル大学留学。1974年~1984年九州大学医学部講師。1985年~2001年国立肥前療養所臨床研究部長。2001年~2007年久留米大学文学部教授。現在、早良病院(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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むく
なおぽぽ
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Ken Aura
トリピスティ・インターナショナル