内容説明
本書は、ブリーフセラピーの代名詞となっているインスー・キム・バーグと、ミネソタ州でCPS(Child Protective Services:日本の児童相談所に相当)で長年実践を重ねているスーザン・ケリーが、児童相談所をはじめとする児童援助福祉機関とそのスタッフのために、より効果的な子ども虐待とネグレクトへの対応と援助方法を、開発、提言したものである。ソリューション・フォーカスト・アプローチをベースにしたバーグらの方法は、心理福祉スタッフの子ども虐待へ個々の対応・介入法とともに、機関そのもののあり方をも変化させることを目指し、虐待問題への介入と解決、親子への支援をスムーズにさせる。本書には、「ネグレクト」「性的虐待」「物質乱用」「自分が悪いと思っていない虐待者」など多様の事例への対応、援助方法や面接技法が記されているだけでなく、職場のインテイク・ワーカーやスーパーバイザー、所長、外部機関、通報者、コミュニティなど、児童福祉機関を支えるさまざまな資源への多面的な提言もなされる。
目次
第1部 子ども保護サービスの状況(子ども保護システムと解決志向アプローチ;子ども保護史概略;子ども保護サービスに変化を生み出すための状況作り)
第2部 子ども保護サービスの実践(電話ではじまる:受け方と進め方;有益な手段:何をどう使うか;調査で介入と防止活動を行う;ケース終結:どのくらい良くなれば終結できるのか;スーパービジョン、コンサルテーション、継続訓練;子どもを家から離さなければならないとき)
補助資料
著者等紹介
桐田弘江[キリタヒロエ]
香川県知的障害者相談所
玉真慎子[タママシンコ]
カウンセリングSoFT
住谷祐子[スミヤユウコ]
元葵橋ファミリー・クリニック
安長由起美[ヤスナガユキミ]
翻訳家
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