内容説明
島の地下水を涵養するために、沖縄の島々で建設されている「地下ダム」。世界初の本格的地下ダムの建設地となった宮古島では、複数の地下ダムにより慢性的な農業用水の不足が解消された。地下水保全から環境保全へ。宮古島の暮らしと豊かな自然を守るために、地下ダムに端を発した環境技術は、資源の島内循環に寄与している。生活・農業・経済・観光、宮古島と周辺の島々のすべての活動に必要な地下水資源を、経済学的にアプローチする。
目次
第1編 地下ダムと島の地下水(地下ダムとは何か;島嶼圏の地下ダム;淡水レンズの島;島の建設現場)
第2編 経済学で考える島の地下水(地下水の効用理論;建設技術の複合と総効用;島嶼圏の全体最適;建築技術の応用)
第3編 地下ダム技術と環境技術(地下水保全から始まった資源再生;島嶼を活かす環境技術;地下ダムの持続可能性;地下ダムから展望する未来)
著者等紹介
黒沼善博[クロヌマヨシヒロ]
1965年和歌山県生まれ。1988年和歌山大学卒業、株式会社大林組入社。2007年大阪経済大学大学院修了(経済学修士)。現在、株式会社大林組大阪本店建築事業部不動産部部長。所属企業において、地下ダムをはじめとする沖縄県島嶼の建設現場、営業部門、開発部門等を歴任。日本島嶼学会、日本経済学会、産業遺産学会に所属。沖縄大学地域研究所特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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