内容説明
本書の性格を一言で述べれば、日本の消費財流通システムの空間構造を、経済地理学の視点から捉えた研究の集成ということになる。本書の大部分は過去5年間に発表した研究論文によるものであるが、この中には新たな動きが進んでいる事例も散見される。しかし、情報化が流通システムに与えた影響を検討する上で意味のある「時の記録」と考え、発表時期以降の変化について加筆や修正を加えた上で、本書に採用した。
目次
第1章 情報化と産業活動―地理学からのアプローチ
第2章 情報化と流通システム
第3章 チェーンオペレーションの効率化と配送システム―量販チェーンの事例
第4章 店舗の販売特性と商圏対応―コンビニエンスストアの事例
第5章 多頻度小ロット配送化と生産・出荷体制―日用雑賀メーカーの事例
第6章 多品種化と生産・出荷体制―ビールメーカーの事例
第7章 営業活動の情報化と営業組織―消費財メーカーの事例
第8章 流通システムの空間構造の変容
著者等紹介
箸本健二[ハシモトケンジ]
1959年東京都生まれ。法政大学大学院人文科学研究科修士課程、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。(財)流通経済研究所、松商学園短期大学を経て、現在、大阪学院大学企業情報学部専任講師。主な著書に『変革期の流通』(日本経済新聞社)、『POSとマーケティング戦略』(有斐閣)、『企業空間とネットワーク』(大明堂)など。(いずれも分担執筆)
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