目次
１ デュラス、無節度の化身
２ デュラスのこども時代
３ 死ぬことと生きることの間で
４ 欲望のポエティック
５ よみがえる太洋
６ 黒と白のインド
７ 欺瞞的な季節
８ 真夜中の青
９ シェーラザードとしてのデュラス
１０ あるがままのデュラス
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nranjen
4
「なぜ作家について書くのだろう？彼らの本だけで十分なはずだ」巻頭のデュラス本人の言葉に抗うように、彼女のの言葉（恐ろしい数の本人の言説または作品の言葉の引用）で語られた彼女を語る本。彼女の作品の全体図をつかみたく読んだ。随所の写真が素敵。「外部（わたしは生きる）と内部（わたしは書く）を分離せず、自らを肯定する。わたしは常に表出するが、それはテキストにより演出されている。わたしは虚構により現れる。虚構こそわたしを表す最も確実な手段だ。だから彼女は『愛人」のすべてが事実で、同時にすべてが創作と断定できるのだ」2017/11/18
