神々の構造 - 印欧語族三区分イデオロギー

  • ポイントキャンペーン

神々の構造 - 印欧語族三区分イデオロギー

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 212p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784772000970
  • NDC分類 801.09
  • Cコード C3010

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Z

13
思ったほど面白くなかった。「機能」という言葉を定義して、集団の生活様式とし、インドヨーロッパ語族に限り、第一機能たる神に関する機能、第二機能たる戦闘に関する機能、第三機能たる農業、商業、娯楽の機能を担った神々が各地域の神話に見られますよという結論の演繹を読まされる。宗教的な支配階級、戦士階級、生産階級はどこにも普遍的に見いだされるのではないかという批判をあらかじめ自分で出して否定しているが、どうもその疑念が拭えなかった。比較神話で、それぞれの民族の価値観などから、神話が変形したりする過程などをもっと追って2018/08/15

roughfractus02

8
印欧語族の神話の神々の3機能(統治と祭祀、戦闘、生産)は、神話が社会を通して思惟を形作るという古代共同体の3区分に発し、その大元の神話を構造的に探究する試みだったという。当初のモチーフには唯物論や歴史主義への批判もあったようだ。1958年出版の本書では、歴史家との長年の応酬を経て、この3機能説を実証から切り離し、機能からイデオロギーにさらに理念化したかに見える。この純化された3区分が、歴史家と神話学者が文字のある社会を前提に議論する傍で、無文字社会や印欧語族外の社会に型として普及していくところが興味深い。2024/03/13

ヴィクトリー

4
印欧語族における神話において、聖性、戦闘性、豊穣性が主要な三要素として幅広く共通的に見られる、と言う本。主に、インド、ペルシア、ローマ、北欧ゲルマンの神話を中心に紹介していて、ギリシアは先行文明の影響を色濃く受けているため、ケルトは文献が少ないため、スラブは文献も少なく他文化の影響を受けているために、三要素がはっきりと表われにくいとしてあまり扱っていない。他の神話についてはよく知らないが、確かに日本や中国ではこういう構造は見られない。神話を見る一つの見方として興味深い。 2012/10/16

いとう・しんご singoito2

0
学生時代に神話学に興味がありながらスルーしていたのでした。なんだか懐かしくなった。ただ、社会や文化の構造を神話から探るのは唯物論的なアプローチに対する批判だったんだなぁ、と思うものの、神話や言語(記号)だけで考えるというのも、やっぱり物足りないよね。2020/02/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/57599
  • ご注意事項

最近チェックした商品