出版社内容情報
21世紀に入り世界中で汚職取締ブームが起きている。汚職取締は民主主義の深化に必須であるが、特に近年汚職取締に熱心なのはむしろ権威主義国である。なぜか。本書は東南アジア7カ国を取り上げ、国際開発学、経済学、比較政治学の観点から汚職取締をめぐる政治を描き出す。
内容説明
21世紀の世界的汚職取締ブーム、その背景とは?汚職取締と政治、その実相に迫る!世界的に高まる反汚職の機運、特に取締に熱心なのはむしろ権威主義国である。その背後には何があるのか。国際開発学、経済学、比較政治学など多角的な分析を通して、東南アジアの汚職取締をめぐる政治を描き出す。
目次
第1部 汚職取締の分析枠組みと国際的潮流(汚職取締と民主主義;汚職取締をどのように分析するか;開発援助機関による汚職対策支援;レントと汚職―研究レビューとタイについての試論)
第2部 各国事例(シンガポール共和国―汚職撲滅におけるシンガポーリアン・ウェイ;インドネシア共和国―汚職撲滅をめぐる政治権力との闘争;タイ王国―政治対立に翻弄される汚職取締機関;フィリピン共和国―汚職取締に対する市民の意識をどうとらえるか;カンボジア王国―人民党支配下における汚職取締と体制維持 ほか)
著者等紹介
外山文子[トヤマアヤコ]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。博士(地域研究)。現在、筑波大学人文社会系准教授。専門は、比較政治学、タイ地域研究
小山田英治[オヤマダエイジ]
名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、同志社大学大学院グローバルスタディーズ研究科教授。専門は、開発政治学、国際開発学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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