内容説明
本書は、ケンブリッジ大学で女性として初めて経済学を学び、イギリスで最初の女性経済学講師であったメアリー・ペイリー・マーシャル(一八五〇‐一九四四)の回想録である。配偶者の視点から経済学者アルフレッド・マーシャルの横顔を捉えようとする狭い関心を超え、ヴィクトリア時代の人々の生き様や女性の自立という文化史の一齣としての意義をもつ一冊である。
目次
1 田舎の教区牧師館での生活(一八五〇‐一八七〇年)
2 ケンブリッジとニューナムの始まり(一八七〇‐一八七五年)
3 ブリストル、方法、手段(一八七七‐一八八二年)
4 パレルモの屋根にて
5 オックスフォード(一八八三‐一八八四年)
6 ケンブリッジに戻って(一八八五‐一九二四年)
付録 トマス・ペイリー牧師(神学士)
著者等紹介
マーシャル,メアリー・ペイリー[マーシャル,メアリーペイリー] [Marshall,Mary Paley]
1850‐1944。イギリス、ピーターバラ近郊のスタムフォード出身。ケンブリッジ大学の神学的功利主義者ウィリアム・ペイリーの曽孫。1871年のケンブリッジ大学の一般入学者能力検定試験に合格し、ケンブリッジ大学ニューナム・カレッジの第1期生。女性として初めて「道徳科学トライポス」(優等学位試験)を受験。1875年度よりニューナム・カレッジの経済学講師を務め、1877年の経済学者アルフレッド・マーシャルとの結婚後も、ブリストルやオックスフォードで教鞭をとった。1925年にケンブリッジ大学マーシャル・ライブラリーの名誉司書補に就任
松山直樹[マツヤマナオキ]
1982年生まれ。北海道大学大学院経済学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。現在、兵庫県立大学国際商経学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。