内容説明
従来の哲学史研究において十分に解明されてこなかった近現代の常識論の系譜を哲学、思想史の両面から明らかにする。
目次
「常識」をめぐる多様な解釈とアプローチ
第1部 スコットランド常識学派とイギリス経験論における常識/コモン・センス(アダム・ファーガスンにおけるコモン・センス的リアリズムの検討;知識と常識という方法―アイルランドにおける一系譜;コンヴェンション・言語・常識―ヒュームの道徳哲学における常識の生成;一八世紀スコットランドから二〇世紀ケンブリッジへ―リード、ムーア、ウィトゲンシュタインにおける常識)
第2部 啓蒙思想と常識(「共通理解」の再構成としての歴史―啓蒙期ブリテンにおける歴史叙述の展開;常識と啓蒙のアンビバレンス―カント常識論の振れ幅について;コモン・センス、社会改良、政治権力―ベンジャミン・フランクリンの場合)
第3部 常識のダークサイド―抑圧する力としての常識(常識と行為者性―テイラーとハイデガーによる常識の理論;常識の「身体」をあぶり出す―ウィトゲンシュタイン『確実性について』を手がかりに)
著者等紹介
青木裕子[アオキヒロコ]
武蔵野大学法学部准教授。博士(学術)。国際基督教大学大学院行政学研究科博士課程修了(2004年)
大谷弘[オオタニヒロシ]
東京女子大学現代教養学部准教授。博士(文学)。東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻博士課程満期退学(2007年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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