内容説明
人間魚雷回天からの生還、プラグマティズムの創設者パースとの出会い、今西錦司・梅棹忠夫をはじめとする人文研のメンバーとの交流を通じて比較文明史を構築する哲学者の立場から、21世紀の文理融合のモデルを模索する。
目次
プロローグ 今なぜ、上山春平なのか
第1章 人間魚雷回天までの軌跡(学徒出陣について;初期のカント研究 ほか)
第2章 二人の先達(桑原武夫と鶴見俊輔)とプラグマティズムへの開眼(愛知学芸大学に就職;桑原と「第二芸術」 ほか)
第3章 梅棹忠夫「文明の生態史観」の余波と吸収(AACKという媒介項;今西錦司と東洋系の人脈 ほか)
第4章 比較文明史構築に向けての対話―今西錦司、梯明秀、高山岩男(『生物の世界』からの影響;類推から社会へ ほか)
第5章 「神々の体系」と「古層」論(丸山真男)―それぞれの天皇制との対決(『日本文明史の構想』から二つの「神々の体系」へ;独立の文明への歩み ほか)
エピローグ 新京都学派からみた人文系の未来
著者等紹介
菅原潤[スガワラジュン]
1963年仙台市生まれ。1996年東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。1998年文学博士(東北大学)。長崎大学環境科学部教授を経て、日本大学工学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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