内容説明
近年の急速な経済発展の影で深刻化してきた中国の水環境問題。その解決の鍵はどこにあるのか。本書では、長年のフィールドワークを基に中国の水環境問題をめぐる多様な関係主体間による協働解決の実態と課題にガバナンスのダイナミズムの視点から迫る。
目次
序章 中国の水環境問題とガバナンス―本研究の視角と方法
第1章 中国の水環境問題の所在―本研究の課題
第2章 資源・環境管理、関係主体、相互作用―本研究の分析枠組み
第3章 水危機への政策対応―太湖流域の水環境ガバナンスのダイナミズム
第4章 コミュニティ円卓会議の社会実験―太湖流域の水環境ガバナンスへのボトムアップ・アプローチ
第5章 水汚染被害への政策対応―淮河流域における重層化する政策とガバナンス
第6章 実践と政策の相互作用が織りなすガバナンス―NGO「淮河衛士」の活動
第7章 中国の水環境問題をめぐる協働解決の到達点と課題
著者等紹介
大塚健司[オオツカケンジ]
1968年滋賀県生まれ。1992年筑波大学大学院修士課程環境科学研究科修了。1992‐1993年社団法人システム科学研究所調査研究部研究員。1993年アジア経済研究所入所(総合研究部)。1997‐1999年在北京海外派遣員(北京大学環境科学センター客員研究員)。2009年‐現在、日本貿易振興機構アジア経済研究所新領域研究センター主任研究員。2018年筑波大学大学院博士後期課程生命環境科学研究科修了・博士(環境学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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