内容説明
施設養護に真正面から取り組んだ初の家族社会学研究。「男女共同参画・少子化に関する研究活動の支援及びこれに関する顕彰事業」(公益社団法人程ヶ谷基金)最優秀賞論文掲載。施設養護をめぐる議論に潜む家族主義を批判するとともに、施設における集団性の下での養育をヒントに、子育ての脱家族化のあり方を論じる。結論部では、多元的なケア空間のモデルが示される。
目次
第1部 理論編―子育てをめぐる社会化言説と家庭化言説の併存(子育ての社会化論の問題構制―“支援”と“代替”をめぐって;家庭ロジックの支配性とその生成過程)
第2部 実証編―集団性の機能と退所をめぐる困難(施設養護のフィールド調査―児童自立支援施設Zに着目して;職員の集団性の効果;子どもの集団性の効果;退所をめぐる困難―家族再統合の諸相と自立規範の逆機能)
「住み込んでいること」の強み―小舎夫婦制施設でのインタビューから
結論と今後の課題
著者等紹介
藤間公太[トウマコウタ]
1986年福岡市生まれ。2015年慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程社会学専攻修了。現在、国立社会保障・人口問題研究所社会保障応用分析研究部研究員。博士(社会学)。専門は家族社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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