内容説明
カントにとって神学とは何であったか?宗教勅令、改訂検閲令、これらは『単なる理性の限界内の宗教』出版に、またカントと神学やキリスト教との関係にどのように作用していたか。時代の宗教政策を詳細に検討し、キリスト者カントを見通すために一石を投じる著作。
目次
序章 問題の所在
第1章 批判期のカントの神学と宗教的著述群
第2章 カントとフリードリヒ・ヴィルヘルム二世の時代1―一七八八年の宗教勅令を巡って
第3章 宗教勅令を巡る上級宗務局顧問官たちの闘い
第4章 カントとフリードリヒ・ヴィルヘルム二世の時代2―直接審査委員会設置に向かう歩み
第5章 改訂検閲令―『単なる理性の限界内の宗教』出版を規定する諸前提
第6章 『単なる理性の限界内の宗教』出版と検閲問題
第7章 継続する政府当局の批判とその結末
終章 哲学者カントとキリスト教の本来的な接点―宗教的著述群執筆の過程で生じてきた神学と哲学の関係を巡る問題
著者等紹介
〓田太[タカタタイ]
1977年京都生まれ。2003年同志社大学大学院神学研究科組織神学専攻博士前期課程修了。2007年日本基督教団大津教会担任教師(伝道師、副牧師;2011年まで)。2011年ゲッティンゲン大学神学部留学(EKD,Diakonisches Werk奨学生として;2013年まで)。2015年同志社大学大学院神学研究科歴史神学専攻博士後期課程修了。現在、梅花女子大学心理こども学部こども学科講師(2015年より)、梅花女子大学宗教主事(2015年より)、日本基督教団同志社教会担任教師(副牧師;2015年より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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