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内容説明
チャーリィは陽気な32歳。生まれながらの知的障害者だ。パン屋で働き、夜学に通う。そんな彼に「頭をよくしてあげよう」と科学者から突然の申し出があった。未知の、危険な実験の被験者になるのだ。しかし、チャーリィは喜んで手術のため入院する。同じ実験を、白ネズミのアルジャーノンも受けていた。やがてIQが180にまで高まり、超天才となったチャーリィは、自我が強まり、知識欲も旺盛になり、人々を驚かす。だが、驚くべき天才ネズミとなったアルジャーノンは、急速に知能が後退していく。はたして、チャーリィは?―SFの傑作であると共に、読者を深い感動に包み込む感動の長編小説。辞書のいらない「ルビ訳」で、単語にぴったりの訳語がルビになっています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コスモス
8
中学1年生ぐらいのときに日本語訳版を読んで感動した。そして、何年も経った後に原文で読んでやっぱり良いお話だなと思った。最初と最後のほうのちぐはぐな文章は原文ではああいう風になっていたんだ。中盤の難しい単語を理解するだけでなく、ちぐはぐな英語を理解するためにもルビ訳で読んで良かった。ルビがなかったら、非英語ネイティブの私にはちぐはぐさが完全には理解できなかったと思う。2022/02/21
★★★★★
6
初めて邦訳を読んだのは中学生のころでしょうか。今回英語で読み直してみたところ、主人公は以前の印象以上に傲慢で女癖が悪くて、記憶なんて当てにはならないものだなと、また成長というのは悲しいものだなと思いました。と、内容に即したコメントをしてみたり。いや、それでも良い話は良い話。特に最後の数ページは圧巻で、いつ読んでも涙が出ます。あとこの話ってね、たぶん人生のメタファーだと思うのよね。こないだじいちゃんが旅立ってから、そんなことを考えることが多くなったかも。うん。2010/08/21
086
4
英語と日本語の読み比べをしたかったので。英語に自信がないひとはこのくらいで読んだほうが安全。挫折する心配もあまりないと思う。
まっちゃん
3
日本語版を読んだのは中学~高校くらいだけど、改めて読むととても切ない。 「みんなと同じくらい賢くなって仲良くなりたい」という気持ちで受けた「賢くなる手術」を受けたチャーリーの物語。 賢くなると視野が広がると同時に見たくないものも見えるようになる。自分の変化と回りの変化に翻弄されながらも懸命に先へ進む姿にグッとくる。2018/05/29
sodium hydride
3
日本語訳は学生時代に読んで泣いたのを覚えている。◆他の方が「人生のメタファー」と書いていたけど、再読中、自分の老後を考えて身につまされた。痴呆の母親とか登場するし。学生時代は自分とは全く関係ないものとして読んだのに…◆「ルビ訳」を読むのは初めてだけど、適切なルビで読みやすかった。このルビ振りは相当な職人技だと思ったと上から言ってみました。◆ところで、sapphireのpreciousを原書で読んだことがあるが、プレシャスの英語はブロークンすぎて逆に難解だった。チャーリーの英語は最後まで読みやすかった。2014/10/23