出版社内容情報
自衛隊、安倍加憲案、戦略特区、五輪……欺瞞を排した徹底論議。
内容説明
国家の将来のビジョンを描いた上での国防や国益の議論がなされていない昨今。注目を集める国際政治学者とナショナリズムをテーマにした作品を世に送り出してきた作家が、トランプ時代の日本の針路を考える。
目次
序章 国家なき日本の危機
第1章 憲法九条三項を問う
第2章 トランプ時代のナショナリズム
第3章 ビジョンなき国家運営
第4章 オリンピックは国家の祝祭
第5章 女性的感性が拓く新しい時代
終章 時代をいかにとらえるか
著者等紹介
三浦瑠麗[ミウラルリ]
国際政治学者。1980年神奈川県生まれ。東京大学農学部卒業。東京大学公共政策大学院修了。東京大学大学院法学政治学研究科修了。博士(法学)。専門は国際政治。現在、東京大学政策ビジョン研究センター講師
猪瀬直樹[イノセナオキ]
作家。1946年長野県生まれ。87年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2002年6月小泉純一郎首相の下で道路公団民営化委員に就任。07年6月石原慎太郎東京都知事の下で副知事に就任。12年12月東京都知事に就任。13年12月辞任。現在、日本文明研究所所長、大阪府市特別顧問。戦争、ナショナリズムに関する著書多数。オンラインサロン猪瀬直樹の「近現代を読む」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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めっかち
4
国家には「祝祭空間」が必要との話が面白かった! でも、猪瀬直樹さんにしても、三浦瑠麗さんにしても、東京裁判史観に毒されてる気がする。だって、パリ不戦条約が、当時の国際法学者にどう評価かれていたかとの視点がなさすぎるもの。ある米国上院議員は「郵便切手一枚の価値も見出すことができない」と言ったというが、これが当時の評価。まぁ、改憲論含めて、基本的には首肯できる内容。ときに、猪瀬さんは国会議員になったが、ご活躍に期待! 三浦先生も、正直あんまテレビ見ないが、地上波で正論を広めて頂きたい!2022/12/07
ランラン
4
冷戦が崩壊し4半世紀が経過。経済的にも政治的にもはっきりとした方向感がつかめていない現況。冷戦の厳しさや資本主義内の路線対立が中途半端だった。そのため米国の存在というフィルターを通じて世界を見ていたため、冷戦崩壊を崩壊と認識せず、時代の構造と要請が根本的に変わっても正面から受け止められない社会となってしまった。北朝鮮が暴発するかもしれない今でも何となく危機感が薄い日本は大丈夫かなと思ってしまう。2017/12/22
ゲンタ
1
年齢の離れた二人だけれど、互いに敬意をもっていることが伺える対談。これだけハイレベルの対話をし続けるには、どれだけの知見が必要なのだろう。引き出しの多さと深さに気が遠くなる思いがした。2020/03/15
mochizo
1
なるほどな対談です。三浦さんの意外な一面が見えて、猪瀬さんの論調が堪能できます。2018/03/01
yuno
1
前半は憲法9条や外交政策について、国際政治学者である三浦氏が議論をリードし、後半は歴史や国家観について、作家であり元都知事でもある猪瀬氏が議論をリードする。両名とも保守寄りの人物で、議論は噛み合っていたと思う。共通して主張するのは、今の日本人には「国家観」が足りないということ。「国家観」とは、明治維新以来の歴史を踏まえた国家に関する考え方らしいけど、結局のところ「国家観」が何なのか良く分からなかったのは読解力不足か。第5章の女性的感性というのは怪しいなぁと思うけど、全体的には納得するところが多かった。2017/11/27
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