出版社内容情報
1934年、アメリカ人社会学者ユーバンクが、大戦前夜のヨーロッパで、当時の有名社会学者達にインタビューしたドキュメンタリー。錚々たる学者達が語る他学者への辛辣な評価や社会学の未来像からは、皮肉や、はては嫉妬など社会学者の人間くさい側面が伺える。
内容説明
1934年、アメリカ人社会学者E.E.ユーバンクは、ヨーロッパ諸国を旅し、当時の有名な社会学者たちのもとを訪ねた。彼の詳細なインタビューノートをもとにまとめられたドキュメンタリーである本書には、ときに辛辣で、皮肉屋な彼らの生きた言葉がある。本書は三部から構成されている。第一部は、ユーバンクの旅の背景、彼のプロジェクトについて。第二部では、彼が訪ねたヨーロッパの社会学者達との対話を彼の記録から可能な限り再現。第三部では、旅のあとナチスに生活を脅かされたヨーロッパの社会学者とその家族をアメリカ移民させるためユーバンクがはらった愛他的努力を詳述。
目次
第1章 ヨーロッパへの社会学的な巡礼体験(プロジェクト「社会学を作る人々」;アール・エドワード・ユーバンク(一八八七~一九四五)
ユーバンクのインタビューから見たヨーロッパ社会学の現状 ほか)
第2章 ヨーロッパの社会学者たち(一九三四年夏)(モーリス・ギンズバーグ;カール・マンハイム;アレグザンダー・ファーカーソン ほか)
エピローグ ヨーロッパの社会学者の亡命を援助した(アントニン・オブトリックとソニア・オブトリック;フランツとレナーテ・オッペンハイマー;ハンス・ジンメル)
著者等紹介
山本鎮雄[ヤマモトシズオ]
1940年東京都生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。広島女子大学(県立)を経て、現在、日本女子大学人間社会学部教授
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