内容説明
誰かのために―みんな泣いた自衛隊ノンフィクション。2011年3月11日、日本を習った未曾有の大震災、忘れない。あの日の彼らの勇姿!被災、使命、決断、団結。最も頼もしい集団の闘いの記録。日本と自衛隊の危機について解説した「災害派遣の舞台裏」も収録。
目次
第1部 誰かのために(被災;使命;決断;団結)
第2部 災害派遣の舞台裏(大震災の教訓;防衛力が危ない)
付録 東日本大震災と原発事故における自衛隊の活動
著者等紹介
桜林美佐[サクラバヤシミサ]
防衛問題研究家。1970年4月26日生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒。TV番組制作などを経て防衛・安全保障問題を研究・執筆。2013年、防衛研究所特別課程修了。防衛省「防衛生産・技術基盤研究会」、内閣府「災害時多目的船に関する検討会」委員、防衛省「防衛問題を語る懇談会」メンバー等歴任。安全保障懇話会理事。国家基本問題研究所客員研究員。2016年、台本・構成を手掛けたニッポン放送報道スペシャル「子どもたちの震災~しゃべっていいんだ」が第12回日本放送文化大賞ラジオ・グランプリを受賞。2018年、台本・構成を手掛けたニッポン放送報道スペシャル「My Dream」が日本民間放送連盟賞グランプリと文化庁芸術祭・ラジオ部門ドキュメンタリーの部大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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piro
39
第一部は震災の現場で多くの人々を助け、多くの遺体を収容した自衛隊の活動が語られます。被災者よりも劣悪な環境で寝起きし、冷えた携行食を食べながら、日々復旧・捜索活動に従事した自衛隊員の皆さんに敬服します。「自衛隊が感謝されるのは、国民が不幸な時だ。決しておごるなよ」指揮官の言葉は実に謙虚。「自衛隊がいて良かった」と言う気持ちは素直に共感します。但しひたすら自衛隊の働きを礼賛するトーンと、第二部で防衛力低下の危惧を力説する所はイデオロギー臭が強く、せっかくの良いエピソードを逆に胡散臭く感じさせる感があり残念。2023/03/12
魚京童!
11
助ける人がいない。そんな中軍隊を導入する。そのための軍隊だもんね。敵国と災害。機能的に動けるのは軍隊だけ。だからどこも軍隊がいる。警察でも消防でも対応できない。軍隊万歳。なんだろうね。違うよね。2021/05/29
後藤良平
3
このところ自衛隊関連が続いた。前半は、ちょっと感動の涙を強調しすぎな気がしたが、普段から臨戦体制で辛い訓練を繰り返しているからこそ、『有事には自分の家族の安否も、空腹も睡眠も関係なく活動し続ける』自衛隊員及び自衛隊に改めて頭が下がった。第二部の災害派遣の舞台裏が衝撃。この災害派遣にも他国のスクランブル対応にも国防にも欠かせない自衛隊も、財務省からのコスト削減、人員削減指示に苦慮している。それにマスコミも国民も乗りがちである。いざという時のための余裕、国防の金は無駄なのか?年間読書No.42Kindle 2022/04/26