内容説明
戦争へとひた走る時流の中で、海軍大臣として、頼み語るべき人もなく、敢然と三国同盟に反対しつつも、ついには病にたおれた悲運の提督―米内光政、山本五十六とおなじ信念に徹し、いのちがけで戦争を回避するべく孤軍奮闘するも、辞任のやむなきにいたった海相時代を軸に、その足跡をえがいた感動の人物伝。
目次
第1部 宿命の糸(陸海軍抗争の渦中で;平和のとりで崩れる;ピエロ松岡のなみだ)
第2部 順風(若き日のことなど;吹き荒れる軍縮の嵐;ひるがえる長官旗)
第3部 残菊(しのびよる暗影;大海軍をおもう)
著者等紹介
実松譲[サネマツユズル]
明治35年、佐賀県武雄市に生まれる。海兵51期、海大卒。プリンストン大学留学。「五十鈴」航海長をへて海軍省副官兼大臣秘書官(米内光政)となる。開戦時、在米海軍武官補佐官としてワシントンに駐在。交換船で帰朝後は、大本営海軍参謀兼海軍大学校教官。元海軍大佐。戦史研究家。平成8年、歿。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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