内容説明
在留邦人のタテとなり、ソ連機甲部隊の侵攻を阻止した、わずか一個旅団の戦争。敗戦を迎えてもなお、ソ連・外蒙軍から同胞を守るために、軍官民一体となって力を合わせた人々の真摯なる戦いを描く。
目次
第1章 蒙古桜の花ひらくとき
第2章 銃剣の平和が崩れた日
第3章 迫るソ蒙軍阻む軍旗なき兵団
第4章 日本人引揚げを守った肉弾の壁
第5章 夜霧にまぎ敵前撤退
第6章 奇跡の引揚げを支えたもの
第7章 残された人々の苦難
著者等紹介
稲垣武[イナガキタケシ]
昭和9年、埼玉県に生まれる。京都大学文学部西洋史学科(技術思想史専攻)卒業。朝日新聞入社、「週刊朝日」副編集長をへて平成元年退社、フリージャーナリストとなる。「悪魔祓いの戦後史」で第3回山本七平賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Sapporo Shiojiri
2
著者は元新聞記者の方。蒙疆政権の地図や路線図が充実している(31頁の地図など)。軍事史は、学者がまだまだ少ない分、ノンフィクションが貴重な資料になり得るなあ。また、画家・作家の池田満寿夫が国民学校時代を 張家口で過ごしたというのは初めて知った。引用されている文献の詳しい出典が気になるところ。2020/01/03
泥岳
1
敗戦後、中国の張家口から引き揚げる日本人を援護すべく防御戦闘を続けた日本軍の戦記。手記等を元に構成されている。 国軍とはかくあるべしと思わされます。2019/03/24