内容説明
食糧も武器弾薬も乏しい地獄の戦場ニューギニアにおいて、米豪軍からその卓越した用兵ぶりを賞賛された安達中将。最高指揮官として、戦後みずからを裁いた高潔な生涯を描く。
目次
第1章 海への憧憬
第2章 玉砕と撤退
第3章 幸運と不運
第4章 愛の統率
第5章 悲劇の温床
第6章 生と死の岐路
第7章 将軍の最後
著者等紹介
小松茂朗[コマツシゲロウ]
大正5年、長野県に生まれる。昭和18年、中央大学法学部卒。読売新聞社入社。東京新聞に転じ、社会部記者。19年、応召。満州孫呉電信隊に入隊。終戦にて、シベリアに抑留される。23年、帰還。東京新聞へ復社。社会部記者、支局長をへて社会部次長。52年、日本作家クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamatoshiuruhashi
23
読友さんのレビューで知った本。ニューギニアで戦った第18軍司令官・安達二十三中将のニューギニアでの戦闘指導と人となりが書かれている。まさに兵と苦楽を共にした指揮官であったことを知る。しかし14万人も投入し無事帰還したものが1万5千人程度であったとは、内地にいる参謀たちは万死に値する。本書のかなりの部分が著者のシベリアでの経験に走っているのも、戦場に赴かない参謀たちの絵空事のために人生を失った人々の怒りの代弁であろう。2017/09/29
roatsu
20
死んでも還れぬと評される東部ニューギニア戦線で第18軍司令として3年弱に渡り米豪軍と戦い抜き、敗戦後は非業に斃れた幾万の英霊への責任を負って従容とラバウルで自決された安達二十三陸軍中将の評伝。長く絶版だったが読みたい時に復刊され不思議な導きを感じた。部下将兵に父性的慈愛を以て接した温順で高潔な人格、軍人として任務必達に命を懸け指揮を執る手腕と責任感は改めて組織でリーダーとして上に立つ者が備えるべき器の典型を時を越えて示す。マッカーサーの侵攻路として日米戦の死命を制する戦場だったニューギニア戦の重要な役割と2017/07/15
VC
2
なんというガンコ親父。2017/07/29
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