内容説明
太平洋戦争中、日本軍は連合軍潜水艦を何隻、沈めたのか―対日戦に際して、その潜水艦勢力を通商破壊戦に用いた米海軍は、日本軍との戦いで四十六隻を失った。欧米に比べ弱体とされる対潜戦において、水中聴音機や探信儀を駆使して海面下の敵をとらえた日本水上艦艇他の戦いの全てを年代順に網羅した海戦記。
目次
第1部 撃沈した潜水艦
第2部 損傷させた潜水艦
著者等紹介
木俣滋郎[キマタジロウ]
昭和5年、浜松市に生まれる。一橋大学経済学部卒業。工学院大学附属高等学校教諭。教鞭をとる傍ら、戦史・兵器の研究に勤しむ。平成10年、退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スー
23
11日本軍が撃沈した連合軍の潜水艦を第一部そして損傷をあたえた連合軍の潜水艦を第二部と分けて解説した本です。撃沈された潜水艦のほとんどが生存者なしなので詳しい状況が不明でアメリカと日本の記録でたぶんこの攻撃で沈んだのだろうという感じで機雷に触れて沈んだ潜水艦はほぼ状況不明です。初めて知ったのがオランダの潜水艦を8隻沈めていた事と自ら撃った魚雷に当たって沈んだ米潜水艦が2隻ほどいた事そして56隻の潜水艦を撃沈していた事でした。米潜水艦が浮上砲撃戦を行い返り討ちにあっていたのには笑えました流石カウボーイの国2020/01/14
hdo obata
7
先の大戦における日本海軍の対潜水艦戦の記録集である。日本海軍なかなかやるじゃないか、記録に残っているのは56艦に上る。しかし敵潜水艦に撃沈された日本商船の数の多さよ。此では日本の継戦能力に多大な影響を及ぼしたであろうアメリカは撃沈されても次から次へと新造艦を投入してくる。此は陸海空いずれの戦場でも同じであった。倒しても倒しても次から次へと表れる新手。いかに個人としての能力は優れていても、此では米軍には勝てないだろう。職人技の日本に対し、マニュアルとシステムと科学のアメリカ。そんな戦争だったんだ。2021/05/15
荏苒 byn
0
関係筋の海軍艦長 (潜水艦ではない)の戦艦、敵潜水艦と数日の交戦と最後撃沈(戦死)された記録が本書に見える。長年、知らなかった不明を恥じつつ、拝読出来ることは、有難い。明治の敢闘精神に最敬礼。2019/05/03