内容説明
これは軍隊の賛美論でも、批判論でもない。本書は、戦争という巨大な歴史の渦のなかに下級兵士として参加した少年の眼に映った「時代」と「人間」の生々しい記録である。軍隊に憧れて飛び込み、そこで現実に幻滅して涙した少年が、その軍隊をどのようにくぐり抜け、戦後の生き方を見つけたかを克明に書いた。(あとがきより)
目次
序章 花飾りした大艦隊
第1章 歯車は回った
第2章 七つボタンの世界
第3章 人間まる見えの教育陣
第4章 上海の空の下で
第5章 決戦の祖国へ
第6章 新生への階梯
第7章 生きるも死ぬも
著者等紹介
財津正彌[ザイツマサヤ]
昭和3年1月、宮崎県串間市鹿谷に生まれる。18年8月、鹿児島県立志布志中学校4年生から海軍甲種飛行予科練習生として鹿児島海軍航空隊に入隊。19年4月、上海海軍航空隊に移動。同年10月、嬉野海軍病院に後送入院。20年12月、志布志中学校に復学。23年4月、同志社大学予科に入学。28年3月、同志社大学神学部卒業。30年同大学院神学研究科修了。同年4月より、日本キリスト教団の教職として各地教会で伝道に当たる。37年7月、原始福音キリストの幕屋に移り、以来各地の伝道に従事する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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