内容説明
太平洋戦争中の海軍飛行艇はわずか三隊、常備機数合計は五〇機足らずであった。華々しい攻撃隊のかげにあって、作戦の捨石的存在となり、労多くして報われぬ索敵行に従事し、南溟の空に北辺の海に黙々と大任を果たして倒れた隊員たち。最後の飛行艇を米軍に引き渡した隊長が亡き戦友たちの奮戦の跡を辿る感動作。
目次
第1章 筑波山ヨーソロ
第2章 「神川丸」水偵隊
第3章 飛行艇隊の変遷
第4章 戦う飛行艇
第5章 ハワイ作戦の全貌
第6章 戦場往来
第7章 ソロモンの死闘
第8章 神風特別攻撃隊の出撃
第9章 沖縄の空に死す
第10章 最後の飛行艇
著者等紹介
日辻常雄[ヒツジツネオ]
大正3年、茨城県に生まれる。昭和8年4月、海軍兵学校(64期)入校。13年3月、海軍少尉。7月、飛行学生、水上機専修。15年5月、南支沿岸作戦に従事。16年5月、海軍大尉。9月、東港航空隊分隊長。のちパラオ、ソロモン、インド洋方面作戦に従事。19年10月、海軍少佐。20年4月、詫間航空隊飛行隊長、11月、米軍引き渡しのため二式大艇を空輸、復員。29年、海上自衛隊入隊(三佐)、43年12月、海上自衛隊退職(海将補)。平成7年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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