内容説明
空を埋める対空砲弾、襲いかかるフォッケウルフ、眼前を墜ちてゆく僚機。次はおれの番だ…恐怖に震える十人の若者を乗せた「空の要塞」は死の空を突き進む。第二次大戦末期、帰国を約束する三十五回のミッション完了の日を夢見てドイツへ飛んだ米重爆乗員が直面する“本物の戦争”をリアルに描くウォー・ノベル。
著者等紹介
ハルパート,サム[ハルパート,サム][Halpert,Sam]
ニューヨーク市ブルックリンに生まれる。B‐17の航法士として三十五を超えるドイツ爆撃ミッションに従事。戦後は教師・印刷技術者として活動。定年後はフロリダ州マイアミで暮らす
栗山洋児[クリヤマヨウジ]
1946年生まれ。同志社大学文学部卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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りょうけん
4
こういう類(たぐい)のアメリカ翻訳小説を読むのはたぶん初めて。 翻訳ものゆえに登場人物達の細やかな心情までは分かりようもなく。 なんだか沢山のつまらない-ホントウに誠につまらない冗談の中で物語は展開していく(この場合ドイツ上空までB17で飛んで行き、爆弾を落としてイギリスの基地へまた帰ってくる、と云うこと) そういう風合の海外小説を読んでいるのだなぁ、という気持ちには成る。 だがそれだけである。 やはり翻訳モノは苦手なのです。 すまぬ。2016/03/23
チャゲシン
1
二十歳前後の若者達がB17でのドイツ爆撃に赴く、その初陣から35回のミッションを完遂するまでの物語。毎度起きる空中集合での衝突、爆撃行程に入れば回避行動もままならず濃密で正確な高射砲弾幕に突入し、高速重武装の敵機の襲撃に曝される。なまじ戦闘機みたいに戦えないので、その戦闘描写は無抵抗になぶり殺されるような恐怖を覚える。そしてミッションの合間のイデオロギー云々を別にした青春群像。作者自身が35回以上のミッションをこなしたから描ける、アメリカ人によるww2小説では最高傑作ではなかろうか2019/04/20
チャゲシン
1
B17で35回の爆撃行を経験をした著者による新兵たちがミッションを達成するまでのフィクション。「メンフィスベル」では15回でしたが、末期は35回も行かなきゃ後方に下がれないとは、、、日本軍よりましですがな。淡々と50機の戦闘機に襲われ三分の一撃墜されたとか正確な対空砲火や空中集合での衝突やらが書かれて却って恐ろしいまさに戦争の現実2017/11/12
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