内容説明
太平洋の日本勢力圏の南東端に位置するギルバート諸島タラワ環礁―その名を世界に知らしめた日米攻防“死と恐怖の七十六時間”を描くノンフィクション。米軍最強を誇る海兵師団と日本海軍陸戦隊がサンゴ礁の小島に展開した凄絶な死闘を時々刻々、詳細に綴り、米国を震憾させた上陸戦の全貌を浮き彫りにする。
目次
1 中部太平洋進攻の拠点・タラワ
2 “ガルバニック”作戦の準備もたつく
3 血しぶくタラワ環礁
4 日本陸戦隊の死闘
5 地獄のベティオ島
6 日本軍の大逆襲ならず
7 運命の七六時間
8 マキン、アパママも占領
9 さよならタラワ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
22
74太平洋戦争で海兵隊が行った上陸作戦の中で日本ではあまり知られていないのがタラワの戦いですが海兵隊の中では初めての強襲上陸戦で多大な損害を出し、その後の上陸戦の指標となり海兵隊員の記憶に残った激戦地でした。日本軍の巧妙に設置したトーチカと未熟な海兵隊の装備の為に大きな犠牲を払いましたが3日で日本軍を沈黙させました。日本軍視点がないので海兵隊が感嘆した巧妙で熾烈な攻撃をした陣地と首をかしげるほど抵抗の少ない箇所の落差の理由がわからなかったのは残念ですが戦闘の最中でも問題を解決していく海兵隊が読めて良かった2019/05/14
VC
1
タラワで米軍が戦っている時にトラックから帝国海軍が逆襲できるかというと、僕は無理だと思うな。2011/06/11
カール
0
1943年。ギルバート諸島タラワ岩礁ペティオ島で行われた76時間の死闘を中心に、アメリカ軍の資料をもとに淡々と描かれた戦史。日本軍の巧みな防衛戦術によって苦戦を強いられた海兵隊が如何にして勝利する事が出来たのか。逆に日本軍は如何にしてアメリカ軍に反撃し、文字通り全滅したのか。アメリカ側の視点で読み解くと、いつも以上に新たな発見が多かった気がする。タワラの戦いの後、この戦いで得られた戦訓を即座に取り入れ、改善するアメリカ軍の徹底した合理主義。戦乱期は思考が合理的になるとは聞くけど、これほどは恐れ入った。2016/03/23
兵衛介
0
史家としての俯瞰した視点からみたタラワ戦。戦況の推移はよくわかるが臨場感には欠ける。2009/02/18