内容説明
世界の傑作機「零式艦上戦闘機」を生み出すにいたる日本航空界の苦難に彩られた二十五年の道のりを、海軍航空の立役者が綴る戦闘機絵巻。大正十年に製作された初の国産一〇式艦戦から、海軍最後の戦闘機二〇試甲戦まで、模索と研究と試行錯誤、犠牲と努力の上に花開いたファイターの技術開発、用兵成果の全容。
目次
一〇式艦上戦闘機
三式艦上戦闘機
九〇式艦上戦闘機
九五式艦上戦闘機
七試艦上戦闘機
九六式艦上戦闘機
零式艦上戦闘機
夜間戦闘機「月光」
局地戦闘機「雷電」
二式水上戦闘機〔ほか〕
著者等紹介
小福田晧文[コフクダテルフミ]
明治42年、岡山県に生まれる。昭和6年、海軍兵学校卒業(59期)。爾後、戦闘機パイロットとして勤務=「大村」「大湊」「大分」「横須賀」等の各航空隊勤務(隊付、教官等)。空母「加賀」「龍驤」等に乗り組み。中支戦線(第12航空隊)、南支戦線(第14航空隊)、ソロモン方面戦線(第204航空隊)に参加。戦闘機テストパイロット(横須賀)として約5年勤務。終戦時、海軍中佐。戦後、航空自衛隊勤務=管制気象団、第16飛行教育団、第1航空団各司令。航空自衛隊人事教育部長。飛行教育集団司令官、中部航空方面隊司令官。日本無線(株)取締役営業部長、ペルテック(株)取締役工場長を歴任。平成7年2月、歿
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tora
4
「零戦開発物語」というタイトルだが、サブタイトルのほうが正確に内容を表している。海軍戦闘機の系譜がよくわかる本。各戦闘機の評価はベテランパイロットならではの視点で面白い(烈風に関しては褒めすぎかもしれないが)。敵機に関してもよく考察している点は流石である。2012/05/24
しょうご
1
日本海軍の国産機誕生の背景から、零戦、雷電、月光、紫電、烈風まで海軍兵学校出身で戦闘機パイロットとして横空のテストパイロットとしてメーカ対応してきた立場から系統だった事実史として興味深いのです。とかく零戦が脚光を浴びるのは仕方がないのですが歴史的背景として、一0式、三式、九0式、九五式、七試、九六式艦上戦闘機と初期の国産開発機に触れられているのはめずらしいでしょう。零戦後継機種として期待された烈風ですがエンジンが期待通りのスペックが出ず、また工場の空襲で疎開を余儀なくされ分散開発・組み立てとなりデビューの
たろう
0
卒論のため…