内容説明
逆境のなかで己れの精神力、知力、体力を、その極限まで鍛えに鍛え、努力を傾けて修練、研鑚を積み重ね、大空の真剣勝負に勝ちを制した世界のエース“サブロー・サカイ”が語る感動の空戦談義。指揮官の五力(実力、演出力、指導力、魅力、決断力)や勝負の要諦、成功の秘訣を、自らの体験からつぶさに伝える。
目次
第1話 苦闘の中で
第2話 勝負に勝つ
第3話 初心者の頃
第4話 悔恨の戦い
第5話 指導者の五力
第6話 1対15の教訓
第7話 忘れ得ぬ台南空
第8話 機銃ものがたり
第9話 勝利の彼方に
第10話 ラバウルへ還る―三十八年目のソロモン紀行
著者等紹介
坂井三郎[サカイサブロウ]
大正5年、佐賀に生まれる。昭和8年、海軍に入り、戦艦霧島、榛名の砲手をへて戦闘機操縦者となる。初陣の昭和13年以来、96艦戦、零戦を駆って太平洋戦争の最後まで大空で活躍。敵機大小64機撃墜の記録を持つ。平成12年9月歿
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感想・レビュー
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キミ兄
3
これは講演集なのか。読みどころは最後にでてくるラバウル訪問記。これが約30年前だがその後花吹山が噴火してラバウル空港は閉鎖されたらしい。これだけでも読む価値あり。☆☆☆。2021/01/28
χ
1
空戦体験をもとにした人生訓は説得力がある。戦後45年目にアメリカへ坂井氏が行ったときのエピソードによると現地での人気ぶりがすごい2011/02/23
きな
0
戦話だけでなく、続の時も思いましたが為になる話が多かったです。とても穏やかな時代とは言い難いですが、確かにそこには彼らの青春があり、今の私たちでは手に出来ないような強い信頼や絆、家族のような温かさや思いやりが存在し、読んでいて微笑ましくなり少し悲しくなりました。第十話のラバウルへ還るは特に胸に込み上げてくるものがありました。2012/11/24
ラウディ
0
坂井さんの著書は、本当の修羅場に生きた人にしか紡げない言葉のもつ迫力が、なんでもないコトバの端々からあふれ出しているので、読んでて本当にためになります。話のテンポが好きです。2021/06/06