内容説明
現在の日本は多くの課題を抱え、この課題を見据えてそれに向かってゆくのは30代の人達で、その課題を最も深刻に受け止めているのが、30代の女性達ではないだろうか。彼女達は働きながら、少子高齢化、介護、健康、安全・安心などに直面している。東京大学の俯瞰工学研究室では、30代を中心にした50代までの男女約100名にインタビュー調査をした。その人達はいわゆるエリートではないが、マラソンに喩えれば先頭グループのランナー達である。そして多くはこの東京で暮らしている。生活のためだけに生きている人達ではなく、悩んでいる人もいるし、目の前の生活に集中しているだけの人、やりたいことを仕事にすることができている人も多い。ある面では今の生活を楽しんでいるが、決して一本道の人生でもない。共通しているのは前向きに生きる人であり、そうした彼らの仕事観や社会観が学生や20代の人達に、人生を考えるヒントを与えてくれるのではないだろうか。
目次
1 やりたいことをやっていて(やりたい仕事をやっていて収入を気にしなくて良い;やりたい仕事をやっていて収入にそれほどこだわらない;やりたい仕事をやっていて収入増を望む)
2 やるべきことが見えてきて(自分のやるべきことが見えてきて収入にこだわらない;自分のやるべきことが見えてきて収入にこだわる)
3 社会と人生を思う(社会と関わりたい;人生を模索中;ジレンマ)
著者等紹介
松島克守[マツシマカツモリ]
俯瞰工学研究所代表。東京大学名誉教授。IHIの航空機エンジンの生産技術者を経て、東京大学で生産システムの知能化の研究に従事。西ドイツ・フンボルト財団の奨学研究員としてベルリン工科大学でCAD/CAMの研究に従事。その後、日本IBMに転じ、CAD/CAM、CAE、AI、そしてCIMのマーケティング、さらにUNIXワークステーションとパソコンのマーケティング責任者を経験し、製造業のソリューション・マーケティングのストラテジーを担当。アジアパシフィックの製造業のマーケティング戦略を担当。97年2月から世界最大手の会計事務所、プライスウォーターハウス経営コンサルタント部門の日本法人の常務取締役就任。経営戦略、IT戦略、SCM・ERPプロジェクトの指導などを行い、99年8月より東京大学工学系研究科教授。教育として工学部システム創成学科知能社会システムコース(PSI)を創設し「ビジネス概論」を講義。研究として知の構造化、ビジネスモデル、地域クラスターのネットワーク分析、イノベーションのモデル、ベンチャー企業の成長モデルなどの研究プロジェクトを推進した。技術経営戦略学専攻(TMI)の創設に参加、「俯瞰経営学」の講義を担当した。2008年イノベーション政策研究センターを創設し、センター長。2009年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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