内容説明
本書は数学的言語や概念の背景にある普遍的な問題を探りながら、その延長線上に優雅な姿を現すeiπ=-1という等式の世界へあなたをエスコートします。
目次
第1章 指数拡張への序曲
第2章 数の拡張
第3章 再び指数の拡張
第4章 関数概念と簡単な多項式関数について
第5章 指数・対数関数について
第6章 三角関数について
第7章 ベクトルについて
第8章 虚数と四元数について
第9章 関数の無限級数表示について
第10章 数学的思考の検証
著者等紹介
河田直樹[カワタナオキ]
1953年山口県生まれ。福島県立医科大学中退。東京理科大学理学部数学科卒業、同大学理学専攻科修了。予備校講師、数理哲学研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かしこしろくま
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高一の夏ぐらいに読むといいような気がします。2023/06/18
白いハエ
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「eをi×π回かける」とはどういう意味か、ではなく、どういう意味の流通場においてこの式が析出されたか、ということが肝要であり、後半怒涛に出てくる数式は、野球がよくわからない人をとりあえず球場に連れて行くようなものだと思って読んだ。数の世界を拡張するにあたってルールを突き詰めていったら、e^iπ=-1という式が当然の帰結として現れる……言ってしまえばそういうことなのだろうが、数々の数学的前提が次々と記号に折りたたまれていく行程には、えも言われぬ恍惚があった。2022/10/19
黒猫トム
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後半は斜め読みして読了とした。 自然対数の虚数×円周率乗がマイナス1に等しい、という式を説明するのにどれだけの前提知識が必要かを一歩いっぽ説明してくれる。もちろん正数→整数→実数→複素数と行くように、一歩と言っても自然数感覚のままではすぐに置いてけぼりを食わされるのだが。 個人的に収穫だったのは、高校の代数で習ったベクトルとは、要は複素数を二次元記述して理解するためのツールだったのかなと今頃になって気づいたという点に尽きる。2018/03/30