内容説明
数学の本質は何か?数学教育の根本とは何か?学校で数学を指導あるいは学ぶにあたり、今注目すべきは和算である。では一体なぜ和算なのか?田村三郎『屯候』最後のメッセージを読む。
目次
1 文化論―遊びの本質
2 数学史論―数学におけるハレとケ
3 数学論―数学とは何か
4 日本数学教育史―落ちこぼれと学力低下の歴史
5 数学教育論―直観的洞察と説得
6 今、なぜ和算なのか―直観性を失わせない教育
著者等紹介
田村三郎[タムラサブロウ]
1927‐2013。数学者。神戸大学名誉教授。理学博士。ペンネーム屯候(とんこう)。大阪生まれ。山口大学、神戸大学、大阪産業大学で教鞭をとった。数学基礎論を専門とし、数学教育、数学史、和算についても研究を行った。また、講談社ブルーバックスを中心に数学および数理パズルに関する著書を多数執筆し、数学の啓蒙活動にも務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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inaryoXD11
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非常に残念。思っていた内容と違いました。数学の歴史や数学論、数学教育について述べられたあと、最後に「今、なぜ和算なのか」の章があるが、他の章同様短い。でもまだページはある→和算家の系図に40ページ近く費やしている。結局、和算とは?和算の何をもって今なのか?わかりません。子供の個性や能力を伸ばすそれぞれの子供を中心とした教育を…。江戸時代の寺子屋ではそうだった。ただそれだけに思える。 数学教師に読んでもらいたい本なのだろう。でも和算を教えるのではなく、当時とられていたような方法での教え方を、ということか。2020/10/06