新敬語「マジヤバイっす」―社会言語学の視点から

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  • サイズ 46判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784768479797
  • NDC分類 814.9
  • Cコード C0081

出版社内容情報

男子大学生たちの会話、ウェブサイトの書き込み、テレビCMでの「っす」言葉の使われ方を分析し、単なる若者言葉だとみなされている「っす」言葉が実にさまざまな表現を担っていることを社会言語学の視点から明らかにする、初の「っす」言葉研究書。「っす」言葉は正しい日本語ではないと思っておられる紳士淑女の皆様、本書を読めば、「っす」言葉からのぞいたワールドには思いがけず豊かな世界が広がっていることがわかります。

内容説明

「そうっすね」「マジっすか」など、ヤンキー、ガテン系、体育会系の若者ことばと言われる「っす」言葉。日常会話からメディアまで、この言葉の使われ方を分析し、その形成過程と変化していく社会的意味づけを探る。

目次

第1章 「ス体」という言葉づかい―形成過程・言語要素・イデオロギー
第2章 男子大学生の「ス」の使い方―親しい丁寧さ
第3章 メディアのことば―ことばの表象と社会変化
第4章 「ス」は丁寧語じゃないっす―ウェブサイト『発言小町』における評価
第5章 男性がテレビCMで使う「ス体」―主導的男性性の揺らぎと維持
第6章 女性がテレビCMで使う「ス体」―新しい女性性の創造?

著者等紹介

中村桃子[ナカムラモモコ]
関東学院大学教授。博士。専攻は言語学。著書に『「女ことば」はつくられる』(ひつじ書房、第27回山川菊栄賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

101
涙が出るほど爆笑してしまった。しかし本書は真面目な社会言語学の本なのです。「ス体」と著者が呼ぶ言葉使いについて形成過程や社会的意味について、更に言語要素とか敬語イデオロギーとか結構、硬い話が続いて、「えっ、マジすか?」と、自分もつい唸ってしまったが、用例に入ると楽しい。教え子大学生の会話を録画分析。白眉はウェブサイトの内容紹介。掲示板『発言小町』から「”っす”は丁寧語ですよね。」という投稿に対し、「冗談キツイっす」、「ちがうっす。丁寧語じゃないっす」などとレスが続く。真面目な堅苦しい忠告も勿論あったが…。2020/12/08

アキ

88
2019年サラリーマン川柳10位「叱っても褒めても返事は「ヤバイっす」1990年代頃から使われ出した「っす」を著者は「ス体」と名付け、社会言語学の観点から、男子大学生の会話、ウェブサイト、テレビCM、女性の使用法を素材に考察している。ス体は「親しい丁寧さ」「勢い」「面白さ」「軽さ」「好ましい新しい女性性」を表現し、ジェンダー・イデオロギーと敬語イデオロギーが密接に関わっていることが見えてくる。ことばの表現は社会のイデオロギーを反映して変化している。「ことばの越境」と呼ばれることばの使い方が印象的であった。2020/08/21

へくとぱすかる

73
とり・みき「クレープを二度食えば」(1992)をとっさに思い出す。マンガだが、教育実習生の女性に「ちわす」と挨拶に使わせている。他は男性の人物をふくめて一カ所もない。これは「典型的な体育会系タイプ」「女のコワモテ」(作中の地の文)の表現として使われ、60年代の少年マンガと、10年代のCMとの間をつなぐものだろう。さて本書は、「敬語?」という疑問点から出発して、使用するさいの心の動きや規範性・世間の縛り、ジェンダーにまで言及され、奥が深い。「方言コスプレ」に覚えあり。「っす」にも必然性があるっすよ(爆)。2020/05/25

ネギっ子gen

56
ずっと「○○ことば」の形成過程を研究してきた著者が、「ス体ワールド」を探求。面白かったっす! <本書の目的は、「そうっすね」のような言葉づかいを「○○ことば」のひとつとして「ス体」と名付け、「ス体」が意味付けされる過程を、日常生活からメディアまで追うことだ。これまでの研究では、「国語」や「女ことば」など、すでに社会で広く認められている「○○ことば」の形成過程が分析されてきた。しかし、その過程を現在進行形でとらえるには、「ス体」を始めとする、まだ広く認められていない言葉づかいを取り上げる必要がある>。⇒2022/12/14

アナーキー靴下

45
こんな面白そうな本、読まずにはいられない。お気に入りの方の説明通り、爆笑しつつも真面目な本だった。といっても文章が硬いわけではなく、丁寧な言語学的アプローチがとても真面目。今まで感覚的に使っていた敬語自体を体系的に説明され、非常によく理解できた。そして敬語の使われ方が上下関係の表現、(関係によらず)敬意の表現、相手との距離感の表現、と人によってズレがある、というのも納得。会話やネット書き込みの分析は社会心理学的な捉え方もできて面白い。「っす」は親しい丁寧さ。つまり親しくなりたくない相手からは不快な気安さ。2020/12/14

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