内容説明
グローバル化と個人化が進行するリスク社会状況において「社会とは何か」という問いはいかなる意味をもつのか。この社会が別様でありうる可能性を描く理論としてアドルノ社会理論を現代的文脈から再構成する試み。
目次
序論 「社会の消滅」とアドルノ社会理論
第1章 アドルノの観相学と「社会」への問い
第2章 異なる合理性を求めて―アドルノによるヴェーバー
第3章 社会と個人との媒介不可能性の位相―アドルノによるデュルケム
第4章 理解可能性と理解不可能性との循環
第5章 アドルノにおける国家・ネイション・社会―一九世紀のゲゼルシャフト学をてがかりに
第6章 苦しみと社会的なもの―「社会的なものの死」以後のアドルノ
第7章 偶然性と社会理論―九鬼周造とアドルノ
著者等紹介
表弘一郎[オモテコウイチロウ]
1970年大阪府生まれ。2003年大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程修了、博士(経済学)。専門は社会思想史、社会哲学、偶然性とリスクの社会理論。現在、同志社大学嘱託講師、中部大学・大阪経済法科大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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