内容説明
知的障がい者施設に勤めた後、都立養護学校(特別支援学校)の教員となった河原井純子先生が、34年間の教員生活を綴った。共生共存の「雑木林の学校」をめざし、子どもたちとがっぷり四つに組んだ生き生きとした実践。しかし、七生養護学校の性教育への激しいバッシング、10・23通達…と都の教育は大きく変容していく。その現場に立ち会うことになった河原井先生は、教育破壊に抗して「君が代」不起立を貫いている。巻末には、改革の名のもとに危機的な状況に追い込まれていく社会、そして教育について、警鐘を鳴らし続ける斎藤貴男さんによる解説文を収録。
目次
第1章 新米先生だったころ
第2章 八王子養護学校ゆっくり実践記
第3章 雑木林の学校をめざして
第4章 都立七生養護学校で起こったこと
第5章 東京都の教育の変貌
第6章 「一〇・二三通達には従えません」―「茶色の朝」を迎えないために
解説 雑木林の学校を取り戻そう
著者等紹介
河原井純子[カワライジュンコ]
1950年生まれ。知的障がい者の施設労働者として3年勤めた後、「口先だけ偉そうなことを言う教員だけには決してなりたくない」と決意して、1975年4月、都立高島養護学校の教員となる。以後、八王子養護学校、七生養護学校などに勤務。「障がい」があってもなくても共生できる学校や社会の実現を目指す
斎藤貴男[サイトウタカオ]
1958年生まれ。ジャーナリスト。いち早く社会問題としての格差に着目し、旺盛な取材活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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