内容説明
家康・家光などの将軍がたびたび鷹狩りで訪れ、天海の喜多院もあり、農商が栄えた川越藩。信綱侯の「身持ちのご意見」は、藩内領民の規範になった。舟運の整備で江戸と直結、小江戸川越、明日も栄える。
目次
第1章 徳川将軍家と酒井家の支配―「江戸図屏風」に象徴される川越城と江戸城。
第2章 松平信綱の藩政―寛永の大火から復興し、川越城下と藩政の骨格を形成。
第3章 柳沢家から秋元家へ―元禄の太平から災害と一揆の時代を治めた藩主。
第4章 松平大和守家の藩政と海防問題―百年に及ぶ藩政は海防の負担と藩の財政難の連続。
第5章 城下の賑わいと文化―十七万石の御家門大名の城下町川越とその文化。
第6章 幕末維新期の川越藩―ペリー来航と世直し一揆の争乱のなかで迎えた幕末維新。
著者等紹介
重田正夫[シゲタマサオ]
1948年(昭和23)、埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。埼玉県立文書館の学芸員、副館長を経て退職。現在は埼玉県地方史研究会副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぞくちょう
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これもまたレポート執筆のために流し読み。川越のすこし意外な立地的、政治的な重要性に驚き。2017/11/15
ポニョ駅長
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関東戦国史における激戦の舞台となった河越(川越)。 江戸に近い故に、譜代・親藩大名の支配する要所で、知恵伊豆こと松平信綱、綱吉の懐刀・柳沢吉保といった人物が配置されるあたり、信頼の篤さが窺えます。 小江戸・川越随一の名所、「時の鐘」を巡る変遷がとても面白いです。2016/01/18
Ryuji Saito
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2015年119冊目2015/11/23
Toshiko Hirose
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川越が、単なる一つの藩から、江戸の一部のように発展していく歴史がまとめられている。もともとは、さほど石高も高くなかった川越藩が、養蚕や薩摩芋などと新河岸川の舟運により豊かになっていったようだ。観光する際には本書を一読してからにすると、より理解が深まるだろう。2023/10/06
櫻井勇一
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佐倉藩、佐倉城下町との良い比較研究対象である川越藩の物語。史料としては使えない。2019/11/13