内容説明
「北狄の押さえ」弘前藩。海が運んだ人・もの・文化。北奥は華麗に花開く。過酷な風土を生きてきた津軽人の心中には、強情と優しさが同居する。四万七千石から十万石へ北の守りの誇りは、踊りに唄に言葉に残り、大いなる文化は綿々と続く。
目次
第1章 弘前藩の誕生―独立を果たした津軽為信は、権力者と関係づくりに奔走した。(津軽家の独立;領域の確定と初期の藩政;名君信政と中期藩政)
第2章 弘前藩の領内支配―弘前城は東北有数の名城。城下には華やかな文化が育った。(家臣団構成と藩士;弘前城と城下町の形成;弘前藩を支えた人々)
第3章 弘前藩の文化と人物―広く知識や人材を求めるのが弘前藩の伝統。(個性あふれる文化の諸相)
第4章 津軽に生きる人々―個性あふれる北国の生活。多くの人がその魅力にひきつけられた。(領内の統制;都市の生活・村の生活;民衆の移動と交流)
第5章 後期藩政と北方警備―異国船の来航に驚く北辺は、日本全体の防衛線と位置づけられた。(宝暦改革と学問・芸術;家格上昇と黒石藩の成立;藩政改革と幕末維新)
著者等紹介
本田伸[ホンダシン]
昭和36年(1961)青森県八戸市生まれ。弘前大学人文学部卒。専攻は日本近世史(絵図史及び境界論)。青森県立郷土館学芸課(主任研究主査)に勤務する傍ら、『青森県史』『八戸市史』『岩木町史』の編さんに関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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