出版社内容情報
世界中で愛されるクラシックの名曲、ベートーヴェンの「第九」の魅力と歴史を解明した『「歓喜に寄せて」の物語』の著者が、新たな視点で「第九」と現代ドイツ精神史の関係を明らかにする。人類普遍の夢である友愛と平和の繁栄を高らかに謳う「第九」にも、ナチスにより、国威発揚の道具として利用された苦渋の時代があった。しかし、それでも不死鳥のように蘇り、人びとの希望に寄り添い続ける名曲の生命力に迫る!
矢羽々崇[ヤハバタカシ]
著・文・その他
内容説明
第九が日本で演奏されてから100年。どのように/どう人々は音楽の力を信じ、第九を愛し、演奏してきたのか?ベートーヴェンとシラーによって生みだされた名作が辿った、波瀾万丈の現代史。
目次
第1章 市民階級の『第九』から労働者階級の『第九』へ(一九世紀における『第九』演奏;労働者の文化活動 ほか)
第2章 一九一八年ジルヴェスター、ライプツィヒ「平和と自由の祝祭」(労働者教養インスティトゥート;ニキシュ、リヒト、フランツ ほか)
第3章 その後のジルヴェスターの『第九』(ライプツィヒ労働者教養インスティトゥートの発展;ベートーヴェン百年祭 ほか)
第4章 ナチ台頭とジルヴェスター『第九』の終焉(ナチ台頭と伝統破壊;戦後ドイツの『第九』 ほか)
第5章 なぜ『第九』なのか(二〇世紀初頭のドイツ労働者階級にとっての『第九』;なぜ年末に『第九』なのか ほか)
著者等紹介
矢羽々崇[ヤハバタカシ]
1962年、盛岡市生まれ。ミュンヘン大学にてマギスター・アルティウム、上智大学大学院にて博士(文学)を取得。現在、獨協大学外国語学部ドイツ語学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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