目次
伊賀ふでさんのアイヌ語について(大野徹人)
ウポポ意訳詩
アイヌ語と日本語の対訳詩
日本語詩
母鳥たちのピリカモシリ(麻生直子)
娘につなぐウポポのこころ(植村佳弘)
著者等紹介
伊賀ふで[イガフデ]
1913年釧路町(現釧路市)春採生まれ。アイヌ民族の家庭でアイヌ語を母語として育つ。民族復権運動の父・山本多助エカシの実妹、アイヌ文様刺繍家チカップ美恵子の実母。1967年没
麻生直子[アソウナオコ]
詩人。1941年12月、北海道奥尻島生まれ。道立函館西高卒業。「日本現代詩人会」「日本文藝家協会」「日本社会文学会」会員。日本現代詩人会理事、「H氏賞」「現代詩人賞」選考委員などを歴任。詩誌『潮流詩派』編集発行人。NHK学園講師。詩集『足形のレリーフ』(梧桐書院)で第四十回日本詩人クラブ賞受賞
植村佳弘[ウエムラヨシヒロ]
北海道新聞社編集局写真部次長。1960年、北海道苫小牧市生まれ。千葉大学工学部写真工学科を卒業、北海道新聞社に入社。写真記者としてさまざまなニュースの現場で取材する一方で、写真にかかわる多くの活動に参加。個展、グループ展など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽんくまそ
7
土蔵喫茶でアイヌ語対訳の前半を読み、アパートで日本語詩の後半を読み、CDを聴いた。この本をなかなか読めなかったわけは、純粋すぎて心に痛かったのと、アイヌ語を中途半端に知っているため、アイヌ語部分をとばすことができなかったためだった。チカップ美恵子さんの母である伊賀ふでさんのノートと録音テープを編集したもので、乙女のポエムノートに近い。ここ函館とふでさんの釧路は岸沿いに海でつながっている。ヤイサマ(即興歌)に頼れば空も飛んで行ける。つらい入院生活を鶴や鈴蘭や雲や若き日の恋やアイヌ民謡の夢想と重ねていたのか。2016/08/31