内容説明
誰でも持っている宗教感覚で、“当たり前の生活”を取り戻せる。
目次
第1章 「宗教的なもの」の存在理由(「世俗化論」では割り切れない宗教への関心;オウム真理教事件と「理性の復権」論 ほか)
第2章 葬式仏教のゆくえ(尾張の国熱田の裁断橋の話;今どきのお坊さんの歯切れの悪さ ほか)
第3章 「無名の宗教」への期待(雨の日には雨の中を、風の日には風の中を;現世を超えたレベルの存在とのかかわり ほか)
第4章 克服したい両極端の祭政一致(「聖」なる次元と「俗」なる次元;宝くじは燃やしてしまえ ほか)
第5章 宗教者は社会にどうかかわるべきか―特に死刑存廃問題との関連で(戦争協力教学への反省;平和憲法路線への鞍替えだけで済むか? ほか)
著者等紹介
三土修平[ミツチシュウヘイ]
1949年2月16日東京都に生まれる。1972年東京大学法学部卒業。経済企画庁、神戸大学大学院経済学研究科、愛媛大学法文学部教授を経て、2000年より東京理科大学理学部教授。また、秦野純一のペンネームで『しろがねの雲―新・補陀洛渡海記』(潮出版社)を執筆。第14回潮賞小説部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
明
4
今この世で仏教は果たして社会参加できるのだろうか。「葬式仏教」と揶揄されて久しい、そのあり方を説くだけではなく、現代の事例を取り上げて持論が述べられている。宗教を信じるというのは、合理的とか科学的とか生活に役立つとか、そういう類のものではなく大切なことだ……だって論理的にはこんなに馬鹿馬鹿しいのに、いつの時代も、この世界のどこでも、それを信じてやまぬ人々がいるのだから2016/10/05
るる
1
お坊さんが、最近の葬式仏教へと堕落してしまった仏教を嘆いたり、仏教的観点から死刑制度を考えたり、割と社会的な話だった。2016/03/18