内容説明
知的障害があることを当事者はどう認識しているのか―「知的障害がある」と見られることは、「価値が低い」というレッテルを貼られることであり、そのレッテルは、社会全体による他律的・支配的価値観であり、生涯続き、自分からはがすことはとても難しい。知的障害のある人のディスアビリティの経験をそのライフストーリーから取り出し、障害の自己認識を探ることによって、知的障害が社会によってどのように構築されているのかを描き出す。
目次
第1章 知的障害とは何か
第2章 知的障害のある人のライフストーリーの語りから何がわかるか
第3章 障害の自己認識とは何か
第4章 知的障害のある人の障害の自己認識についてどのような研究が行われてきたのか
第5章 対象者が語るライフストーリーと障害の自己認識
第6章 対象者の障害の自己認識(否認/認識理由)と障害の価値付けの関係
第7章 障害の価値付けと「否認/認識理由」とその発生要因の関係
終章 知的障害のある人のライフストーリーの語りからみた障害の自己認識
著者等紹介
杉田穏子[スギタヤスコ]
大阪市立大学大学院生活科学研究科後期博士課程修了、博士(学術)。現在、青山学院女子短期大学子ども学科教員。「『あきらくんニュース』を媒介とした統合保育における関係の輪の広がり」(『保育学研究』48(2)、2010年(2011年度日本保育学会研究奨励賞論文部門受賞))といった論文や、著書も多数ある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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