内容説明
保護育成の「子ども観」を解体し、社会的存在としての「子ども像」創出に挑戦。
目次
児童思想史の課題と視点
「原爆」と「戦争孤児」
世代継承の原型
浮浪児の栄光
混血児の母
教育基本法の思想
戦後児童心理学の源流
鐘の鳴る丘
「新しい学校」の実践
人間形成と「経験」〔ほか〕
著者等紹介
野本三吉[ノモトサンキチ]
1941年東京生まれ。小学校教師、日本列島放浪、地方公務員、横浜市立大学教員などを経て、沖縄大学こども文化学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
22
戦後の子ども観を、その時々の社会問題と結びつけながら論じられていたように思います。内容は、研究と言うよりも、著者自身が目指している「子ども臨床学」といった感じで、臨床家が自らの思いを込めて書いたもののように感じました。2015/10/19
kozawa
2
いまいち実証性に欠ける話題が多くて(分かりやすいところで言えば、近年の少年犯罪が分からない、増えている、少年の心がわからない等の典型的な立場に立っている)、エッセイ的で…その割にはまともな方なのかもしれない。それでも、戦後の子ども問題を見てきたのは確かであって、最近の若い人の妄想の「以前の子ども」よりは正しいことも書いてはある。実際には近代の子ども観等から言及あるが、実感が伝わってくるのはアリエスから、そして70年代以後のいじめ、戸塚、ヤマギシその他。確かにそういう話題があの時確かにあった。読んで、後悔ま2011/07/05