内容説明
人間は、生まれたときはまったくの裸ですが、それが、いろいろな関係が結ばれるなかで、それぞれにつながる能力を身につけ、成長・発達していくわけです。この過程で身につけたものが、一般的に“個性”(Personality)といわれているものです。したがって人間は、一人ひとりがいろいろな関係により、それぞれの個性をもっているわけですが、残念ながら日本の社会は、「赤信号、皆で渡れば怖くない」の意識が強いため、多くの子どもたちは、この個性が尊重されない社会で生きています。真の児童の福祉とは、子どもの個性尊重=人権尊重を認めることから始めねばならないと思いますが、日本では、“人権”の真の意味が理解されていない節があります。本書は、このような日本の子どもが置かれている社会状況を正しく理解し、どのようにすることが必要かを、学生諸君と共に考えていこうとする姿勢を中心に述べています。
目次
第1章 子どもの福祉とは
第2章 子どもの成長の諸条件
第3章 現代社会と子どもの病理
第4章 子どもの福祉の歴史
第5章 子どもの福祉の法体系
第6章 子どもの福祉の行政機関
第7章 子どもの福祉施設と子どもの福祉に従事する人々
第8章 子どもの福祉の財政
第9章 子どもの福祉の諸活動
第10章 子どもにふさわしい文化と社会環境を
第11章 地球の未来と子どもたちの将来
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