ブリュメール18日―革命家たちの恐怖と欲望

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ブリュメール18日―革命家たちの恐怖と欲望

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  • サイズ 46判/ページ数 200p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766429596
  • NDC分類 235.06
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ナポレオンはどのようにして担ぎ上げられたのか

革命期に発展した民主主義を制御できなかった革命家たちは、みずから権威主義体制を望み、形成していく……
その震源となったクーデタの過程と内実に迫る

ナポレオンが総裁政府を打倒し権力の座についたクーデタ「ブリュメール18日」。本書ではこのクーデタを、ナポレオンが独裁を志向した結果として捉えるのではなく、むしろフランス革命の成果を守るために、改憲派の革命家たちがナポレオンを権力の座に引き上げた事件として理解し、革命家たちの視点に立って考察する。革命期に発展した民主主義を、思いどおりに制御できなかった革命家たちが、まさにその民主主義のなかから権威主義体制を形成していく過程を、派閥の動向、憲法、選挙制度、地方行政の改革をとおして明らかにする。

内容説明

ナポレオンが総裁政府を打倒し権力の座についたクーデタ「ブリュメール18日」。本書ではこのクーデタを、ナポレオンが独裁を志向した結果として捉えるのではなく、むしろフランス革命の成果を守るために、改憲派の革命家たちがナポレオンを権力の座に引き上げた事件として理解し、革命家たちの視点に立って考察する。革命期に発展した民主主義を、思いどおりに制御できなかった革命家たちが、まさにその民主主義のなかから権威主義体制を形成していく過程を、派閥の動向、憲法、選挙制度、地方行政の改革をとおして明らかにする。

目次

第1章 ブリュメール派の形成―恐怖政治のトラウマを抱える集団(革命前期の展開;一七九五年憲法 ほか)
第2章 新体制の設立―クーデタの実行と担き上げられたナポレオン(ブリュメール一八日の展開;ブリュメール一八日の正当化 ほか)
第3章 地方行政システムの再編―強化された中央集権(中央集権的な統治へ;革命期の地方行政システム ほか)
第4章 選挙制度の改革―安定的な統治を求めて(世論に基づく統治へ;制度のしくみ ほか)
第5章 安全保障国家の形成―国内外の危機と世襲帝政の樹立(クーデタ翌日の首都;クーデタ翌日の地方 ほか)

著者等紹介

藤原翔太[フジハラショウタ]
1986年生まれ、島根県出身。2016年トゥールーズ・ジャン・ジョレス大学博士課程修了(フランス政府給費留学)、博士(歴史学)。現在、広島大学大学院人間社会科学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

120
ブリュメール18日のクーデタはナポレオンによる権力掌握と理解されていたが、実際はテルミドール反動後も政治的社会的混乱を収拾できない総裁政府の無能を見切った勢力が主体であった。特に地方行政や選挙制度で統一システムを構築できず、ふくろう党を始めとする反乱が相次いだ続いたため、穏健共和政派や立憲君主制派は軍事的英雄のナポレオンを担ぎ上げたのだ。強力な中央集権国家建設では一致していたナポレオンとブリュメール派だが、状況が落ち着くと各勢力は再び分裂を始めた。そこを強力に統制するため、第一帝政成立は必至であったのだ。2024/06/15

trazom

97
この本は眼から鱗。ブリュメール18日は、ナポレオンが権力を簒奪したクーデターと思っていたが、全く違うらしい。総統政府を倒して新たな権力を確立しようとしたのは、シィエスを中心とする政治勢力(ブリュメール派)。ブリュメール派の改革内容(1799年憲法)が詳細に解説されているが、革命の成果を守るために主導したクーデターであったにも拘わらず、結局は、目先の自らの利益を守る政治体制が構築される。そのことが、結果としてナポレオン帝政に繋がってゆくというのが歴史の皮肉…いや、皮肉ではなく、これが歴史の必然かもしれない。2024/10/08

ぐうぐう

24
ナポレオンの権力欲がクーデターとなって成功したとされる「ブリュメール18日」を、全く異なる視点から考察する本書は、本来主人公の位置にあるべきナポレオンを極力描かないことで、それを可能としている。つまり、ナポレオンを担ぎ出した者達の欲望が炙り出されるのである。自由と平等を謳った革命という大義が、革命の成果を守るという手段へと転じた時、正義はあっけなく姿を変える。革命という名の旗はそのままに。この、独裁体制を招いてしまう民主主義のパラドックスは、現代社会を痛烈に照射するのだ。2025/05/22

YASU

4
あくまで学術論文であり、劇的要素はほとんどない。「おわりに」で、現代政治に引き付けた問題意識が述べられているが、それだけでは足らないので全文通読したほうがいいのだろうが、正直“退屈”でもある。筆者自身述べているように、本書には「ナポレオンがほとんど登場しない」せいでもあろう。が、そうした点を差し引いても、これは“革命”なるものの本質を見るに適書だと思う。大衆と、革命家と、既得権者たちの相剋がリアリティを持って描かれている。2025/01/18

Go Extreme

1
厳格な権力分立 社会秩序再建 テルミドール派による統治 改憲派勢力の結集 担ぎ上げられたナポレオン 強大な権力を与える憲法 新体制の正統性を確保するための国民投票 中央集権化の強化 迅速かつ画一的なフランス全土の統治 プリュヴィオーズ法の制定 富と才能のある人々による政治 知性と財産を備えた名望家 安全保障国家の形成 メリトクラシーの実現 反乱と匪賊行為の鎮圧 特別軍事法廷の設置 憲兵隊再編 暗殺とブルボン王政の復活を企てた陰謀 立憲共和制から一人支配体制へ 革命の一つの終着点 フランス革命の重要な転換点2025/04/15

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